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八条学園怪異譚
最終話 最後の宴会その九

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「だからね」
「そうですjか、それじゃあ」
「私達も」
「お酒もお肉もまだまだあるわよ」
 言いながらだった、茉莉也は鍋に肉を入れる。すき焼き用の肉がこれでもかと入れられる。無論他の具もである。
「食べてね」
「何か凄いありますね」
「お酒も具も」
「皆食べるからね」
 妖怪達もだというのだ、幽霊達は雰囲気だけを楽しんで踊ったり歌ったりお喋りをしてそのうえで楽しんでいる。
「だからね」
「飲んで食べて」
「そうしてですね」
「今日はもう二日酔いになるといいわ」
 そこまで飲めというのだ。
「それでもう入らないっていう位にね」
「食べて、ですね」
「そうしてですね」
「残ることはないから」
 酒もすき焼きもだというのだ。
「妖怪さんの面子見ればわかるでしょ」
「うわばみさんもおられますし」
「他の人達も」
「だから安心してね」
 残って腐ったり捨てたりすることはないというのだ。
「遠慮も無用よ」
「つまり食べるだけ食べてもですね」
「飲めるだけ飲んでも」
「あんた達今日はどうするの?」
 茉莉也はここでこんなことも聞いてきた。
「お家に帰るの?」
「はい、一応」
「そのつもりですけれど」
 二人は茉莉也の今の問いにも答えた、それもすぐに。
「それでお家に帰ってまた寝て」
「お店の朝のお仕事を手伝うつもりです」
 いつもの様にだというのだ、二人にとって朝の登校前の店の中の掃除や簡単な仕込み、パン焼き等は当然のことだ。だからこうすぐに答えたのだ。
「そのつもりですけれど」
「帰って少し寝て」
「いいわね、すぐに寝られてすぐに起きられる体質って」
 茉莉也は二人の体質についても述べた。
「まあそれでも無理は禁物だけれどね」
「一睡もしていないと駄目ですからね」
「二時間でも寝ると違いますから」
「そうよね、じゃあまた明日ね」
 宴が終わってその次の日もだというのだ。
「明日また学校でね」
「はい、お会いしてですね」
「明日からもですね」
「学園生活を楽しもうね」
 泉を探す冒険は終わった、だがそれでも学園生活は続くというのだ。
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