第五幕その四
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「貴方達はすぐにあちらの世界に戻りたいのかしら」
「すぐに、ですか」
「元の世界に」
「そう、どうかしら」
こう五人に尋ねるのでした。
「今すぐかしら」
「ええと、そう言われたら」
「ちょっと」
五人共です、オズマの今の問いかけにはです。
戸惑ったお顔になってです、互いに見合って言うのでした。
「今すぐにってことじゃ」
「オズの国はとても楽しい世界ですし」
「まだもう少し見て回りたいかなって」
「そう思います」
「今すぐには」
「わかったわ。あちらの世界には何時でも帰られるから」
オズマは五人の言葉を受けて笑顔で頷いて言いました。
「オズの国を楽しんでいってね」
「帰るまで、ですね」
「あちらの世界に」
「ええ、それではね」
オズマは恵梨香とナターシャに応えてでした、そのうえで。
玉座を立ってです、今ここにいる皆に言いました。
「五人を、私達の新しいお友達が出来たお祝いをしましょう」
「パーティーをするのね」
「ええ、そうよ」
その通りだとです、オズマはドロシーに満面の笑みで答えました。
「今からね」
「それじゃあすぐにお菓子やジュースを用意して」
「それで皆でお祝いするのね」
「そうしましょう、いいわね」
「わかったわ、じゃあ皆でね」
ドロシーもです、皆に明るい笑顔を向けて言います。
「これから私達の新しいお友達が出来たことをお祝いしましょう」
「じゃあ今ここにいない皆も呼びましょう」
ベッツイも言います。
「チクタクもポリクロームもね」
「あっ、そういえばチクタクは今ここにいないわね」
恵梨香はベッツイの言葉でチクタクはいないことに気付きました。
「ポリクロームも」
「そうね。他にもいない人がいるわね」
ナターシャも今いるオズの人達を見回してそのことに気付きました。
「船長さん達もね」
「そうした人達も皆呼んでね」
それでだとです、ベッツイがまた五人に言います。
「貴方達をお祝いするから」
「じゃあグリンダさんも来られるのかしら」
カドリングを治めるオズマの相談役にしてオズの最高の魔法使いの一人であるこの人もというのです。
「そして魔法使いも」
「オズの魔法使いさんよね」
「はい、あの火共」
「勿論よ、皆ね」
それこそです、オズの有名な人ならというのです。
「呼ぶわ」
「何か凄いパーティーになりそうですね」
ナターシャも驚きを隠せないお顔です。
「これからはじまるものは」
「なるわよ」
それは絶対にというのでした、ベッツイも。
「絶対にね」
「そうですか、オズの国の皆さんが」
「オズの国に来られただけでも驚いたけれど」
恵梨香も夢みたいだという様です。
「信じられないわ」
「けれどね、皆が来る
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