『三十二話』〜名前を呼んで……もう呼んでるけど〜
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り魔法のことだと思ってたな。
「【邪】の者は【邪霊】や【邪魂】の総称だ。【邪魂】は魂が世界の負の魔力を吸収しすぎて穢れてしまった魂の事だな、【邪霊】は簡単に言えばそれが怒り、悲しみ、憎しみ、凶器など、負の意志に染まった霊体を指すんだ」
他にもあるが今は言わない方がいいだろ。きっとみんな吐くだろうし。
「負の魔力?」
「世界は魔力で満ちてる世界が殆どだ。だから魔力にも個性はある。それは属性もあるし、感情もある。その中でも負の感情に染まってしまった魔力の事を負の魔力と呼んでいる。他には?」
「では次に、アリシアさんをどうやって蘇生させたんですか?」
これは……ただ話すよりも聞いた方がいいか。
「質問で返すが、皆は人間が持つ死の種類はいくつあると思う?」
「え?」
「そうだな、なのは。たとえば俺がここでお前の頭を拳銃で撃ちぬいたとする。そうなると当然お前は?」
「死ぬ。というか危ないよ!?」
「たとえ話だよたとえ話。まぁ、これが所謂実質の死。つまり蘇らせることができない死だ。二つ目は脳死。所謂植物状態のことだな」
「では、アリシアさんは植物状態だったと?」
リンディの言葉にプレシアが口を入れる。
「それはあり得ないわ。アリシアはあの後脳も、心臓も動いていなかった。どちらかと言えば前者よ」
「その通りだな。これ意外に死の定義を言える奴いるか?」
俺はそう言って周りを見渡す。誰も知らないか。まぁ、当然と言えば当然だな。知っていたら『何者だ?』と問い詰めるだろうし、俺が。
「俺が知っているものでもう一つ、幽体剥離死というモノが存在するんだ
「幽体剥離死? それは一体何だ?」
「まぁ、簡単に言ったら魂が体という器から何らかの外的なショックによって剥離、追い出されたってことだな。この状態が長く続くと、実質の死に直結するんだが、アリシアの場合そのすぐ後にプレシアがポッドに入れた影響で魂と体をつなぐ線が切れずに長く魂と体がつながれた状態になっていた。運が良かったな」
「つまり、あなたはそのアリシアさんの魂を身体に戻したということ!?」
「まぁ、簡単に言うとその通りだ。あとショックの拍子にまた剥離しない様にしっかりと魂を固定したからもう大丈夫だと思うぞ」
「はぁ、君は本当に何でもありなんだな」
クロノが溜息を吐くが、俺だって死人を蘇らせることはできないさ。
幽体剥離死は俺の中では瀕死状態みたいなものだからな。
「では最後に。【邪】の者が言っていた狩り人の民とはどういう意味ですか?」
あぁ、アイツそんなこと言ってたか? だったらまぁ、当然その質問が来るよな。
「話
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