ヘルヘイム編
第12話 募金をしよう −じっこう−
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かったなあ――」
目に見えて落ち込んでいく紘汰。うろたえた咲は、どうにか紘汰を慰める言葉を探したが、その前に紘汰が顔を上げた。
紘汰はショルダーバックから茶封筒を取り出した。
「これ。前にインベスゲームで買った時の賞金なんだけど。全額寄付していいかな」
「ぜ、ぜんがく!? え、でも、それってすごい高いんじゃ」
「俺が持ってても使い道ないし。姉ちゃんに社会の役に立つ仕事で稼いでこいって言われちまったから。こういうんなら役に立ってるよな」
紘汰は茶封筒の中身の万札をバサバサと募金箱に入れた。まさに、某ギャルゲの「さらば諭吉」。人が一度はやってみたいことベスト10に入る行いである。
「じゃっ。がんばってな」
紘汰は爽やかに笑い、シュタッと手を挙げて去って行った。
「――――」
「あんたが入れあげるの何でかちょっと分かった」
「ナッツ! 変な言い方しないでよ。紘汰くんはトモダチなんだから」
「ふーん」
「……信じてないなその言い方」
「ちょっと前からふいんきあやしーじゃん」
「もー!」
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