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八条学園怪異譚
第六十話 時計塔その五
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客さん減るから」
「味に値段、サービスにね」
「工夫と法律の知識も忘れないで」 
 あれこれといるものだというのだ、二人はまだ高校一年だがそれでもだった。
 既に色々と考えている、それで今も話すのだった。
 そして食べ終わってからだった、二人は一緒に風呂に入った。現代風の浴槽の中に二人で入ってだ、愛実は聖花に言った。二人共今はそれぞれの髪の毛を上げて後ろで束ねている。二人は向かい合って浴槽の中にいるのだ。
「こうしてお風呂に一緒に入るのもね」
「最近なかったわよね」
「シャワーならあるけれどね」
「夏の間はね」
 一緒に浴槽に入ることはなかったというのだ。
「なかったから」
「秋になってはじめてよね」
「そうよね、本当にね」
「今日がね」
 はじめてだというのだ、聖花も言う。
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