暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/stay night -the last fencer-
第二部
魔術師たちの安寧
キャスター対策会議
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痛みが俺の言葉を遮った。
例えようのない、形容できない激痛が確かに右眼に走ったのだ。
「……何でもない。そこに停めるぜ」
何も異常はないように振る舞い、淀みなくバイクを停める。
もう既に痛みの余韻はなかった。
そういえば今朝、また右眼が紅くなっていたんだったな。考えられる原因といえばそれくらいだ。
そもそもそれを凛にでも聞こうかと考えていたのに、想定外の事態が続きすぎてすっかり忘れていた。
だけどあれだけ面と向き合って話していたのに、凛が右眼について聞いてくることもなかった。
「そういやフェンサー、結局凛に聞くのも忘れていたが、俺の右眼、今どうなってる?」
自分では眼を確認することができないので、フェンサーに見てもらう。
何でもないことのように装っているが、実際は少しマズイことかもしれないと思い始めている。
内心は隠しているつもりだが、さすがにフェンサーにはバレているかもしれない。
「あれ、紅くなくなってる。見た目にはいつも通りよ」
「え、マジか!?」
元に戻っていると聞いて、自分の右眼球を即座にスキャンする。
今朝と同じように、結果はオールグリーン。
つまり異常なしだ。
こうなってくると原因不明の赤化現象と、今後も襲ってくるかもしれない先程の痛みが不安を煽る。
「凛が何も言わなかったってことは、アイツの家に到着した時には元に戻っていたのか?」
「わからないわね。よく考えたらリンの家に到着してからマスターとちゃんと顔を合せなかったから、右眼がどうなっていたかもわからないわ」
そういえばそうか。
入るときも前を歩いてもらって、ソファに座っているときも左隣に居た。
目の色なんてそれこそ正面からじゃないと分かりづらいし、意識していないと確認もしないだろう。
「目の色に突っ込まれなかったことをいつも通りだったからと考えて、じゃあ右眼は少しのあいだだけの変化だったのか」
「どうかしら。どちらにせよ、もう少し様子を見てみないとわからないわ」
断続的に痛みが走るなら問題だが、今のところさっきの一度だけ。
原因の特定が不可能に近い以上、確かにしばらく様子を見るしかないか。
今までこんな変化はなかった以上、聖杯戦争からの何かが原因となっているのは間違いない。
魔術行使のし過ぎや魔術回路の稼働酷使も考えられるし、それこそもしかしたら…………
「なあ、フェンサーと契約してるからって線はないのか?」
マスターとサーヴァントは互いに影響を与えることも多い。
一応今フェンサーがスキルとして持っている共振増幅も、共振の魔術特性を持つ俺と契約しているからこそのものだ。
特殊能力の付与もそ
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