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Fate/stay night -the last fencer-
第二部
魔術師たちの安寧
キャスター対策会議
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もしれないからそのまま覚えてただけ」
「へえ。そうだなぁ、高校からはあまり人に番号教えなかったから、レアな感じで騒がれてたのかね」
なんとなく気恥ずかしくなるが、悪い気分ではない。
番号交換で騒ぐということは女の子だろうし、喜ばれていたのなら男としては嬉しいものだ。
一年のときと言われれば心当たりもある。
特に何か青春的なイベントがあったわけでもないのだが。
(え、ちょっと待って、今の発言を流すの?)
(ん? いやまあ騒がれてたのは複雑だけど、悪意的なものじゃないと思うしな)
(いえおかしいわ。さっきの会話で重要なポイントはそこじゃないわ)
(なんだよ、重要なポイントって。別に番号知られた経緯もおかしくはなくないか?)
(えぇぇぇぇぇ)
何故か落胆の感情が伝わってくる。
全く要領を得ないが、今の話におかしなところでもあっただろうか。
そりゃ他人からしたら引っかかることかもしれないが、まあ凛なら別に知られていても悪用されるわけもないし構わないと思う。
(マスターとリンの関係性が少し分かった気がする……)
フェンサーが何かを悟ったようだが、如何せん俺には意味が分からないままだった。
「それじゃあ帰るぜ、また2日以内に連絡する。押しかけてすまなかったな、紅茶は美味しかったぜ」
「そう、不味いなんて言ったらこの場で制裁するところだったわ。それから、余計なことで電話してこないでね」
「はいはい。夜中に無言電話くらいしかしねえよ」
「今後無言電話があったら問答無用であんたを犯人だと思うことにしたわ」
「しまった……迂闊な発言だった……」
そんな暇なことをする気は毛頭ないが、濡れ衣で裁かれるのは御免である。
紆余曲折あったもののなんとか目的を果たし、俺は遠坂邸を跡にした。
とりあえず下町の方へバイクを走らせる。
「んじゃあ早速、マスター検証を開始するか」
「学園は休校なのに、生徒がどこにいるか目星はあるの?」
「引き受けたのはほぼ部活関係者だし、連絡先は知ってる。さすがに昨日今日で外出してる可能性は低いし、今日中に片付くと思うぜ」
俺なら簡単に済むからこその人選だ。
軽症だったので部活関係者への見舞いという名目を立てれば、特に目立つこともないだろう。
各部員の家を回ることになったとしても、冬木市内であれば問題もない。
この辺りから一番距離が離れている相手の家でも、バイクで20分もあれば辿り着く。
それに検証対象の中でも、一番近い家はもうすぐそこである。
「駐禁が怖いが、適当にそのへんに停めッ……ッ!?」
「ちょっと、マスター?」
ほんの一瞬、本当に刹那にも等しい
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