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ゲルググSEED DESTINY
最終話 平和を願って
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戦争が終わって三ヶ月。世界は想像以上に混乱していた。ロゴスの壊滅、地球連合の瓦解、プラント最高評議会議長であるギルバート・デュランダルとその支持者。社会的なトップに立つ人間が急激に減ったのだ。政治的な混乱は未だに収まりを見せる様子はない。
更に言えば、ロゴス残党、連合継戦主義者、デスティニープラン支持派などと世界の勢力図は今や二色三色といった風に分けれるほど簡単なものではなくなってしまった。連合の実質的な支配が無くなったことによってカンブリア大爆発のようにあらゆる組織、支持団体が出来ては消えるという混乱も少なくない。

『世界は決して平和になったとは言えない。しかし、戦争が終わりを迎えた。これは事実であり、だからこそ、我々は前に進まなくてはならない』

道を歩いているとテレビではプラントの評議会議員の一人が宣言をしていた。その様子を眺めながらそれでも戦争が終わったのだという事を実感する。
このように政治家たちは、この今の社会に頭を抱えつつも平和への確実な一歩を進めたという事実をかみしめていた。

『未だおさまり切っていない動乱を乗り越えるためには、我々は手を取り合っていく事が重要となるでしょう』

どの組織も疲弊はしている。連合は実権を失い、オーブは国土を一部とはいえ再び焼かれ、ザフトは内輪揉めによって疲弊した。だが、だからこそ各々は手を取り合うという事が出来たのである。ありとあらゆる組織、国がお互いの為の会談を開き、手を握った。
その為の段取りを作った立役者はオーブのカガリ・ユラ・アスハだ。しかし、カガリはその後、オーブに対する自らの裏切りと責任放棄を行った事に対する贖罪として代表を辞任、各種財源負担、及びアスハ家の取り潰しを宣言した。

「カガリ、君は自分の行いに責任を感じているのだろう?でも国民は今、君を必要にしているんだ。辞任はともかく、まだ君には政治に関わってもらわないといけない。政治から逃げるのは何時でも出来るけど、責任を取る事は職務に在籍している間にしか出来ない事だ。
だから、アスハ家の取り潰しなんて馬鹿な真似は止めてくれ」

プラントにて終戦や今後の情勢の対応を行う為に、正式な調印を結びにオーブから来ていたユウナはカガリに対してそう言う。

「いや、これは私自身が行わなくてはならないけじめなんだ。だが、ユウナの言っていることもわかっている。辞任はするが、政治から完全に身を引くのはアスハ家が完全に取り潰される時期まで、この様子だとあと半年から九ヶ月位の間だ。その間に私が出来ることは全部やり終えるつもりさ」

そうやって目測を立てているカガリの考えは外れておらず、寧ろ引継ぎなどの仕事を含めても期間的には丁度いいぐらいのものだった。しかも渡された資料を見る限り、合理的かつ、建設的なものであり、納得しない理由は
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