第35話。使徒の殺意。
[2/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
んで、昼飯を買って来て食ってたら、アルが起きてきて今に至る。
「アルさんや、アルさんや」
「なぁに?晋吾?」
「近すぎだと思うのですよ」
カップ麺食い終わったあと、後ろから抱きしめられています。顔が零距離なのだが
「・・イヤ?」
「好きです。」
素直だな俺。
顔と顔をスリスリしながらハートマークを飛び散らかせている様子のアルに、若干疲弊した様子の晋吾。
無理もない。3時間ほど、ずっとこのままなのだから。
・・・・俺、顔の皮膚剥けてんじゃね?
side 遠野志貴
夜が明け、朝を迎える。いつもと変わりのない朝だ。
「おはようございます。志貴さま」
「おはよう、翡翠」
いつも通りの朝。・・・・昨日の出来事が嘘のよう。しかし、頬の痛みが現実を教えてくれる。
「え?秋葉はもう学校に?」
「はい。早々と行かれましたよ?」
琥珀さんに秋葉のことを聞いたらもう学校に行ったと言われた。・・いきなり刃物を突きつけられたら、誰でも避けるか。
「・・・・志貴さん」
「なんだい?琥珀さん?」
「昨日の少年は誰ですか?」
突然、琥珀さんが聞いてくる。
「晋吾のことかい?・・・・友達だよ。少し変わってるけどね」
「そうですか・・」
「どうしたんだ?琥珀さん。」
「いえいえ〜。特に理由はないですよー?ただ、志貴さんと仲が良さそうだったので気になっただけです。」
そんなものか。とくに気にも止めないでそう思った。
しばらくして学校にいく時間になる。・・晋吾も昨日のような非日常のあとでも学校に行ってるんだ。俺もいかないとな。
志貴を送ったあと、玄関で一人、琥珀がつぶやく。
「今回は・・無理そうですね」
今日は土曜日、午前で授業は終わる。中間試験も近いこともあり、黒板の前に立つ教師が試験範囲を教え、周りから批判の声が飛ぶ。
そんな中、志貴は上の空。思考の渦のなかに会った。
写し出さらるのは、現実味の無い、頭の中で勝手に再生されるぼやけた映画。でも・・恐らく・・・・
次に写し出されるのは『ロア』。そして映像に出てくる少年。――ロア―――――シキ―――――遠野シキ―――――
「おー!遠野くんじゃありませんかー!もはやサボリ大王と出世したようだが、元気にやってるかね?」
「・・・・それが四限目からくる奴の挨拶か?有彦」
友人・・乾有彦の声に反応し、渦から抜ける。
「元気に・・やってんだろうけどね」
「へぇ、今日はまた真夏の昼行灯みたいな達観ぶりだな。仙人でもなるのか?」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ