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こんなチートでもありですかい?そうですかい。
第35話。使徒の殺意。
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んで、昼飯を買って来て食ってたら、アルが起きてきて今に至る。

「アルさんや、アルさんや」
「なぁに?晋吾?」
「近すぎだと思うのですよ」

カップ麺食い終わったあと、後ろから抱きしめられています。顔が零距離なのだが

「・・イヤ?」
「好きです。」

素直だな俺。

顔と顔をスリスリしながらハートマークを飛び散らかせている様子のアルに、若干疲弊した様子の晋吾。

無理もない。3時間ほど、ずっとこのままなのだから。

・・・・俺、顔の皮膚剥けてんじゃね?









side 遠野志貴

夜が明け、朝を迎える。いつもと変わりのない朝だ。

「おはようございます。志貴さま」
「おはよう、翡翠」

いつも通りの朝。・・・・昨日の出来事が嘘のよう。しかし、頬の痛みが現実を教えてくれる。

「え?秋葉はもう学校に?」
「はい。早々と行かれましたよ?」

琥珀さんに秋葉のことを聞いたらもう学校に行ったと言われた。・・いきなり刃物を突きつけられたら、誰でも避けるか。

「・・・・志貴さん」
「なんだい?琥珀さん?」
「昨日の少年は誰ですか?」

突然、琥珀さんが聞いてくる。

「晋吾のことかい?・・・・友達だよ。少し変わってるけどね」
「そうですか・・」
「どうしたんだ?琥珀さん。」
「いえいえ〜。特に理由はないですよー?ただ、志貴さんと仲が良さそうだったので気になっただけです。」

そんなものか。とくに気にも止めないでそう思った。

しばらくして学校にいく時間になる。・・晋吾も昨日のような非日常のあとでも学校に行ってるんだ。俺もいかないとな。





志貴を送ったあと、玄関で一人、琥珀がつぶやく。

「今回は・・無理そうですね」





今日は土曜日、午前で授業は終わる。中間試験も近いこともあり、黒板の前に立つ教師が試験範囲を教え、周りから批判の声が飛ぶ。

そんな中、志貴は上の空。思考の渦のなかに会った。

写し出さらるのは、現実味の無い、頭の中で勝手に再生されるぼやけた映画。でも・・恐らく・・・・

次に写し出されるのは『ロア』。そして映像に出てくる少年。――ロア―――――シキ―――――遠野シキ―――――

「おー!遠野くんじゃありませんかー!もはやサボリ大王と出世したようだが、元気にやってるかね?」
「・・・・それが四限目からくる奴の挨拶か?有彦」

友人・・乾有彦の声に反応し、渦から抜ける。

「元気に・・やってんだろうけどね」
「へぇ、今日はまた真夏の昼行灯みたいな達観ぶりだな。仙人でもなるのか?」

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