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魔法少女リリカルなのは 〜黒影の死神〜
『第二十九話』〜決戦〜
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 見れば、さっきバルディッシュから出した筈のジュエルシードが無くなっていた。


「拓斗…これは、母さんが?」

「ああ、前回と同じだな。あの雷はあくまでフェイク、本当の目的はジュエルシードだったってわけだ」

「そ、そんな……」


 どうして母さんが? なのはに負けてしまったから? それとも、拓斗を連れて行けなかったから?


「フェイト」


 拓斗が私に話しかけてくる。

「何?」

「自分の母親を信じろ。たとえ母親にひどいことを言われても自分の意思を強くもて。いいな」

「う、うん」

「いい子だ」


 そう言って拓斗は頭を撫でてくる。


「とりあえずアースラに戻ろう。フェイトとアルフもついて来てくれ」


 拓斗に手を引かれ、私は管理局の艦に乗り込んだ。
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