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凡人? 天才? それとも……。
第五話【策士は策に溺れてくれ】
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でくるぜ」
 快は、俺を見ずに携帯ゲームの画面を見ながら、俺のことは言わないでくれよなぁ。と言っていたのを聞いたが、敢えてなにも言わずに階段への扉を開ける。
「分かった。同じチームだから言わねぇよ」
 嫌がらせは信頼関係が成り立ってないと友達を無くし兼ねないことを思い出して慌てて言う。
「分かっていた」
 冗談や嫌がらせ出来る仲だろう、俺達はなぁ。とにっこり笑っている快に、じゃあ。と言って階段を駆け下りる。

   ☆

 クラス対抗変則鬼ごっこ大会もいよいよ大詰めの第三回戦。要するにラストの戦いになる。俺達、B組はC組の代表同士の一騎打ちじゃんけんで鬼、逃げ隠れする方を決するじゃんけんに勝利。じゃんけん連勝のB組は無論逃げ隠れする方を選んだ。一方、陽奈、加藤君が率いるC組は渋々と鬼になった。この時点で士気は下がり逃げ切れると思ったが、ここでみんなを捕まえたら、あたしたちの勝ち。アイスはもうすぐそこ。と言って陽奈が士気を高める。
「五分五分の戦いになるな……これは」
「それにしても元気だよなぁ、大地は。だからギャルゲーをしようよなぁ」
 相変わらずギャルゲーをしている快と喋った俺がバカだった。
「まあ、悪いな。俺はこういう奴だからなぁ」
「快は今、考えていたことを分かったのかよ。凄いな、快は」
 携帯ゲームの画面から目を離し、今の独り言なぁ。と言ってまた目を向ける。
 ははっ! 流石、快さん。一勝一敗のこの状況で有利なのは分かるけど……だからこそ、交流しようぜ。一年一緒に過ごす仲間だから。
「ここらで、逃げ切ってアイスを貰ってB組に勝利に貢献しようぜ」
「そうだなぁ。まぁ、俺はアイスなんてどうでもいいしなぁ。それに所詮交流会だし、ギャルゲーと一部の友達がいれば大満足だしなぁ」
 快、今。サラッと悲しいこと言ったよな。
「寂しいぜ。やっぱり、交流会とかでクラスメイトに株上げて友達作っておかないと……なんかお前みたいになりそうで嫌だ」
 友達いなくて、暇になり。暇つぶしにゲームをやっている学校生活なんて真っ平ごめんだ。
「嫌とか言うなよ。それこそ、悲しいし、寂しいぜよぉ」
 俺がなぁ。と付け足し、ギャルゲーに戻る。
「どうでもいいけど、二人とも最後ぐらいは勝利に貢献してよね」
「当たり前だ。クラスのみんなにアイスを!」
 本音は、黒板消しによって悪くなったイメージをよくするためだけど。
「随分、やる気だけど。また捕まるんじゃない?」
 一回目に捕まらなかったからって、いい気になりやがって。
「なら、お互いのアイスを賭けて。どっちが先に捕まるか勝負といこうじゃないか」
「望むところよ、大地の吠え面が目に浮かぶわ」
 睨み合う二人。すると、そんな俺達三人の元に陽奈、加藤君が来た。
「凛。B組には絶対にア
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