暁 〜小説投稿サイト〜
真似と開閉と世界旅行
生と死〜
[2/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


「・・・そうだな」

撫子と黒羽も、他のみんなもその場からいなくなる。・・・俺はアリエッタを連れて二人きりになる。

「・・・どうしたの?」

「アリエッタ、今から言うことを怒らずに聞いてくれ」

「え・・・」

「・・・アリエッタ、お前はダアトに残るんだ」

「・・・!?ど、どうして・・・」

「・・・これ以上、お前を連れていく訳にはいかない」

「あ、アリエッタが迷惑かけたから・・・?だったら、だったら謝る!だから、アリエッタを置いていかないで、捨てないで!」

・・・俺は目の高さをアリエッタに合わせ、頭を撫でる。

「・・・別に迷惑な訳じゃない。それに、俺がアリエッタを見捨てるわけないだろ?」

「じゃあ、どうして・・・」

「裏切り者」

「・・・っ」

俺の言葉にアリエッタが絶句する。

「・・・ほらな。この先、きっとまた六神将と戦う時がある。その時・・・堪えられないだろ?」

「・・・がまん、する。リグレットが相手でも、ラルゴが相手でも・・・」

「シンクは?」

「・・・シンク?どうして・・・」

ああ、アリエッタは知らないんだ。俺は意を決してアリエッタに話す。

「シンクの正体は・・・イオンレプリカの・・・一人だ」

「・・・!!」

「もし、アイツがイオンの真似でもして、“裏切り者”・・・なんて言われて・・・堪えられるか?」

「あ・・・あ・・・」

何か言いたそうに口を開くが、声にならず、アリエッタは俯いてしまう。そして・・・

「・・・なさい」

「・・・」

アリエッタの足元に雫が溢れる。

「ごめん、なさい・・・」

「・・・うん。仕方ないよ」

「だけど、サキが心配で、アリエッタも・・・」

俺は空間からあるものを二つ取り出す。

「アリエッタ、後ろ向いて」

「うん・・・」

俺はアリエッタの髪を優しく掴み・・・まとめて縛る。

「ほら、完成」

「え・・・?」


「ラルゴの奴、雑に切ったから髪がバサバサでウザいだろ?だから、俺の予備の髪止めで縛った」

「・・・」

「んで、これ」

俺はアリエッタに、眼鏡を手渡した。

「・・・これ、サキがつけてる・・・」

「そ、眼鏡。まあ、俺の代わりに・・・お守りってことで」

「・・・エイも同じようなの身に付けてた」

「ああ・・・アリエッタは、アニスの報告を聞いたか?」

「・・・よく、わからなかった」

「だろうなぁ・・・んじゃ、ちゃんと説明するよ」

俺は全てを話す。色んな世界のことを・・・

「・・・」

アリエッタは難しい顔をしていた。

「・・・やっぱり、信じられ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ