『第二十八話』〜束の間の平穏〜
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たが以前話していたのを思い出してね。それに、さっきフェイトを助けてくれたのも彼でしょう? 娘を救ってくれた母親としてはぜひともお礼が言いたいのよ」
「ここに来てもらえばいいんですか?」
「ええ、頼めるかしら」
「でも…拓斗は管理局に……」
管理局から私達を逃がしてくれてからさっきまで会えなかった事から、恐らく拓斗は管理局に協力している。私の敵ではないと言ってくれたけど、ついて来てくれるとは思えない。
「大丈夫よ。その子、とても良い子なんでしょ? きっと時空管理局に騙されているだけよ。ちゃんと説得すれば、フェイトの言うことを聞いてくれるわ」
「え? 騙されている?」
「そうよフェイト。彼はかなりの魔力を保持しているみたいね。きっと管理局から無理難題を押し付けられているわ。そのまま放置しておくと彼が死んじゃうかも」
「そ、そんな!?」
拓斗がそんな目に遭うなんて耐えられない。元はと言えば私の所為なのに……!
「母さん! どうしよう!?」
「安心してフェイト。その子もフェイトのことを大切に思ってくれてるみたいだから、貴方がしっかり説明すれば時空管理局と手を切る筈よ。その後に此処に連れてくればいいんだから」
「私を大切に?」
そうなのかな? もしそうだとしたら……嬉しいな。
「出来るわね、フェイト? 彼を必ず此処に連れてくるのよ。その前に、彼について聞かせて欲しいんだけど」
「はい!!」
私は拓斗について知っている事を全て話した。
主な武器は私と同じ鎌でジュエルシードを一撃で鎮圧できる威力がある事。
武術だけでなく、強力な魔法も使える事。
ミッドでもベルカでもない不思議な力を使う事。
どんなに傷ついても一瞬で治せる回復魔法も使え、何度も治してもらった事。
初めて会った時に命を助けてもらった事、話を聞いてもらった事、頭をなでてくれた事。
母さんに拓斗の事を知ってもらうのが嬉しくて、私は時間の経つのも忘れてたくさん話した……
拓斗side
「さて、久しぶりにリニスと会うな。後いろいろ相談しないと」
あの後、リンディから相手方が動かないからと新しい情報が入るまでゆっくりしていていいと言われた。その後帰宅許可をもらい一度家に戻ることにした。
[(でも、なのはちゃん、家族に会えるんだ。嬉しいだろうな)]
「そうだな。久しぶりの再会だしな」
[(家族ってのはいいもんだしな)]
帰宅時にリンディが高町家に説明するという提案があった。まぁ、あの高町家の全員を納得させるのは俺でも疲れる。特に士朗と恭也さん。
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