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こんなチートでもありですかい?そうですかい。
第33話。変人の使命、姫の夢。
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目で見てくるアル。大丈夫だ。問題ない。

自分たちの番になって、アルが動きだす。ゴクリっ、ついに来たか。

「晋吾。止めた方が良かった?」

席に座ってからアルがそんなことを聞いてくる

「いや、俺は過去を打ち破るんや。こんなことで、立ち止まるわけにはいかへん。」

物々しい言い方に不安になるアル。

相変わらずこの乗り物は座ってからの待ち時間がもどかしい。

ビィーというブザーがなる。俺にとっては恐怖の音でしかない。

「アハハッ。晋吾、これおもしろーい」

くるくる回るコーヒーカップを気に入ったのか、嬉しそうに声をかけるアルクェイド。一方晋吾は

「ハハッ。ハッハッハッハッハ!!」
「ふふっ。晋吾も楽しんでるんだ。ソレーッ!」

勢い良くハンドルを回すアルクェイド。そして晋吾だが、気持ちわるくはなかった、三半規管は晋吾の信頼に答えた。

だが、トラウマがそう簡単に消えたわけではなかった。恐怖を誤魔化すかのように笑い声をあげただけであった

その証拠に晋吾の両手は、コーヒーカップの淵を、壊れない程度に強く握っていたのだった。





「晋吾大丈夫?」
「大丈夫だ。問題ない。」

若干疲れた様子の晋吾。少し休憩の意もかねて観覧車に乗り込む。

「ここの乗り物も楽しいわね。どれも同じだと思ってたけど。全然違って」
「まぁ、楽しむための乗り物だからの」

アルは外の風景を楽しみながら言う。

「・・・・ねぇ。どうしてアポストロスになったの?」
「どうして?」
「私、知ってるわ。元々人だった晋吾を、魂の神がアポストロスにしたって」
「どうしてねぇ。俺からしてくれっていったようなもんよ。」
「・・・・」
「俺はの、終わった人生をもう一度くれるって言うんやから。使命をはたさんといかんと思っただけや」
「使命?」
「おう。人をつくることや。機械でな」

そう言うと、アルの、アルクェイドの空気が変わる。ミシリッ。観覧車が悲鳴を上げる。

「あなた本気で言ってるの?人を作るですって?」
「まず、神がどうこう、星がどうこうって話は不要やで?世界を作った神様からのお墨付きや。いい夢やってさ」
「・・・・でも、そんなことをしたら協会や教会が黙っていないわ。」
「正直な話、教会も協会も嫌いや。なんで可能性を制限する?せやから人は成長できへんのや」

アルから睨まれるのは辛い。が、悪いがこれは誰にも譲れない。邪魔はさせない。俺の夢は、邪魔させん

「・・・・はぁー。晋吾は人類を信じてるのね。どこまでもいけると」
「なぜいけないと決めつけるんや?逆に俺はそこが理解できん。」
「私は、人を
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