幕間+アリッサ:妖精の慰み ※エロ注意
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便が放たれていた。愛液交じりの透明なアーチ。傍でざぁざぁと音を立てる滝のように飛沫が散り、清流に穢れを与えている。衛生的な危機を犯すような行為をして、アリッサは不埒にも悦びを感じていた。嘗ての自分とは到底かけ離れた、なんとも恥ずかしき様であろうか。言葉も文字も扱えぬ野生の動物になったかのような、主神に魂を洗われたような思いがアリッサを抱擁する。
透明な放物線が、ちろちろと尾を引きながら治まっていった。最後は草むらを少し叩きながら消えていく。肉体は快楽の余韻に震えながらも、頭は狼狽しきっていた。思わず感じてしまった事に理解が及ばず、そして納得もできない。
「....うっ、ううっ....なんなのよ、これぇ」
事が過ぎれば冷静さを取り戻す。羞恥心と放埓さのあまり、碧眼の涙腺が緩んでしまっていた。へたりと座り込んで自己嫌悪ーー先程のとは違って一過性ーーに打ち震え、アリッサは大きくくしゃみをする。身体は冷え切っていたというのに衣類を着ようとも考えなかった。自分は一体何をしていたというのだ。
力無く立ち上がり、嗚咽を零しながらアリッサは衣類をそそくさとまとめて着込んでいく。浅ましき行為に走った自分自身を咎めながら、彼女はロッジへの道を戻っていく。途中、彼女が口にしたくしゃみの数は優に五回を超えていた。
そして後日、王都に帰還して早々....。
「王女殿下。私は、へっくしょん!わ、私はいぃっくし!私はっ、ケイタクとっ....」
「....風邪を治してから聞いてもいいですか」
「あ、ずみまぜん」
彼女は見事に風邪をこじらせ、王女から呆れ交じりの温かな視線を受けていた。
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