陽だまりのダークナイト
Erosion Criminal Dragon
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、僕の横で一生懸命に墓を直してくれる紅髪の少女を見た。
……その表情は真剣で、高価そうな仕立てのいい服が土に汚れようとも嫌な顔一つしていない。
信じてみよう。彼女を、リアス・グレモリーを、信じてみよう。
墓を何とか形にできた後、僕たちは山道を共に歩いていく。
「ところで、姫。少年の名前は決まったのですか?」
「ええ、この子が気に入ってくれるといいのだけれど……」
僕を優しげに見詰める彼女は、こう述べた。
「木場、祐斗。かなり、フィーリングで考えてしまったのだけれど、どうかしら?」
僕は彼女の提案に笑みを零し、頷いた。
僕自身はヨーロッパ生まれだけれど、前世は日本人だ。何か、苦笑してしまいたくなるように温かいものを感じる。
「いい名前だと思う」
僕の反応を見て、師匠もリアス・グレモリーも笑んだ。
木場祐斗、か。どこかで、前世で聞いたことがあるような気がするが、それもまた、何か運命的なものを感じされる。
僕は一つ、考えていたことがある。
復讐を終えたら、どうするのか。
ある意味復讐者として大きな課題とも言えるだろう。
復讐が終わったら、何をしよう。変なことだと思うけれど、何故かそれが楽しみになってきた。
道場に戻ってきた僕は全身ボロボロで疲労困憊だけれど、陽光が照らす中、師匠と紅髪の主に提案した。
「三人で独楽でもしよう」
悪魔だと言うのに、陽だまりの中で、僕たちは遊び始めた。
―――本当に、変な話だ。
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