第百三話 一発は一発
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る。下手なビームシールドや対ビームコーティングなら突破されないという自負があったはずだ。
そのせいもあってか、内部の戦力は外部の多数の戦力と比べ、数が圧倒的に少なかった。急いでメサイアの陽電子リフレクター外部にいる部隊が追跡や本部への連絡を取ろうとしたが、イザークによってそれは阻止される。
『通りたければ俺を倒してみせろ!』
イザークがそう叫んで敵部隊の動きを止めて見せた。
「ここか!」
そしてネオ・ジェネシス発射口までたどり着いたアスラン。しかし、ネオ・ジェネシスは今すぐにでも発射されそうな状態だった。
「内部まで潜り込んで停止させるのは難しい……だったら!」
直接砲塔を破壊するとばかりにセイバーで突撃し、アムフォルタスプラズマ収束ビーム砲とスーパーフォルティスビーム砲、手に持っているビームライフルやCIWSまで含めた総ての武装を同時に放った。
「駄目なのか!」
しかし、ネオ・ジェネシスはかつてのジェネシスのように防御力が高い。一機のMSの火力では破壊できない。
「いや、こんな所で諦めきれるか!!」
限界までエネルギーを撃ち尽くすとばかりに収束ビーム砲を撃ち続ける。もしこれで落とせないならセイバーを自爆させてでも、と考えていたが線を描くように放ったビームが発射の為に集められていた何かしらのエネルギー源に命中し、セイバーの攻撃によって制御不能となり、爆発を起こした。
一つの爆発が巻き起これば後は連鎖的に爆発は広がっていく。メサイアのネオ・ジェネシスは崩壊し始めたのである。
「ツッ!!」
後はアスラン自身がこの爆発から逃れるだけ。しかし、セイバーの今の状態では爆発の範囲から逃れきる事が出来ない。
「Iフィールドなら……だが、エネルギーがもつのか?」
Iフィールドで爆発のダメージを和らげることが出来れば、VPS装甲によって受け切れるかもしれない。損傷の大きい今の状態で耐えれるかは分からないが、何もしないよりは余程マシだろう。
そうやってどの程度の時間を耐えたのか、一瞬だったのか、それとも何十秒という長い時間だったのか――――爆発の熱を完全に妨げることの出来ないセイバーのコックピットは蒸し焼きにされるかの様に暑かったがアスランは何とか生き延びていた。
「ハァハァ……何とか、賭けに勝ったな」
アスランは安堵のため息をつきながらネオ・ジェネシスの破壊の成功したことに一旦落ち着く。周りにいたであろう敵部隊もまさかネオ・ジェネシスが破壊されるとは思っていなかったのか射線からは離れていた。
近くにいた他のMSもネオ・ジェネシスの爆発に巻き込まれたのだろう。その殆どは爆発に耐え切れず壊されてしまっている。つまり、今だけは一息つけるということだ(尤も、機体の損耗が激しすぎて敵
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