暁 〜小説投稿サイト〜
赤城と烈風
欧州方面
水上偵察機の攪乱
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 1935年『デュケーヌ』級2隻の航空母艦改造、14機の運用案が検討された。
 却下後に極東情勢は急転、潜水艦対策として航空巡洋艦の提案が甦る。

 『ダンケルク』級2隻の副火器、1932年型45口径130ミリ両用砲の評価は割れた。
 対艦射撃には威力不足、急降下爆撃機には射撃速度不足の声も強かったらしい。
 次の『リシュリュー』級戦艦は高角砲、平射砲を載せた。
 高速戦艦には『ドイッチュラント』級、通商破壊艦の撃破が期待される。
 或る参謀は極東海域の戦訓、実績に鑑み艦載機の雷撃を唱えた。
 後部甲板に偵察機を載せれば、遙か彼方まで捜索できる。
 『シャルンホルスト』級が優速でも、水上偵察機は振り切れない。
 670kg航空魚雷の直撃で艦内浸水、速力低下後330ミリ砲弾で撃破可能と思わないか?
 ラテコエール298艦載用B型、主翼折り畳み式42機の有効活用を望む。

 航空巡洋艦に準拠、航空戦艦の提案は次第に熱を帯びた。
 砲術家も『ラ・ガリソニエール』級2隻の強化、『アルジェリー』準姉妹艦に変更を推す。
 1937年『ダンケルク』級2隻と重巡洋艦2隻の備砲変更、後部改造案が審議された。
 主砲4基は『デュケーヌ』級2隻から転用、建造費の減額も強調し議員の翻意を誘う。
 11月15日『グロワール』、28日『モンカルム』は竣工後『アルジェリー』と戦隊を組んだ。
 1938年11月26日『ジョッフル』起工後、水上偵察機と準姉妹艦2隻が運用実績を積む。

 英国海軍も通商破壊艦対策に興味を抱き、1939年9月4隻を増援の要望が届いたらしい。
 『ダンケルク』級2隻と『デュケーヌ』級2隻は海上補給線の脅威、装甲艦の捜索に動員された。
 イタリア海軍の動静を睨み、ツーロン軍港に『グロワール』『モンカルム』が残る。
 1940年4月Late298搭載艦4隻が地中海に帰還の後、西部戦線は潰えた。
 6月22日独仏休戦条約締結後、7月3日フランス艦隊を英国艦隊が襲う。


 英国側名称『カタパルト作戦』、メルセルケビール海戦の勃発直後に異変が生じた。
 水上機母艦の射出機(カタパルト)4基が動き、緊急発進用加速度を補う。
 4機が『コマンダン・テスト』を離れ『ダンケルク』級2隻、『デュケーヌ』級2隻も続く。
 ラテコエールLate298第一波12機は意表を突き、上昇せず海面上数m付近を翔けた。
 約18km彼方の『フッド』に浮舟(フロート)装着機が接近、航空雷撃に移る。
 英国製両用砲連装8基16門、8連装機銃4基32門、4連装4基16挺の射撃開始は遅れた。
 水上偵察機の雷撃に備え、準備を命じる幕僚は無かった為だ。
 複数の魚雷が無防備に近い旗艦の横腹、海面下側壁を穿つ。
 被雷の衝撃と震動、電気回路
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ