第四幕その六
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「この門を見張ることが仕事です」
「そうなんですか」
「それじゃあ特に」
「戦うことはありません」
実際にそうだというのです。
「特に。それで君達は」
「僕達の友達だよ」
ここでもかかしが説明します。
「ドロシーと同じ世界から来たね」
「そういえば年齢的にも」
「うん、同じだよね」
「そうですね。ではこの子達も」
「エメラルドの都に来てね」
そうしてだというのです。
「オズマと会いたいそうだよ」
「そうですか。それではですね」
「僕達と一緒に都の中に入れてくれるかな」
「喜んで」
笑顔で、です。衛兵さんはかかしに答えました。
「では今から門を開けますね」
「そうしてくれると何よりだよ」
「それでは」
こうしてでした、都への門が開かれてです。
皆は都の中に入ります、しかしここで。
カルロスがです、衛兵さんにきょとんとした顔で尋ねました。
「あの、サングラスは」
「それですね」
「それはもういらないんですね」
「そうです、確かに都の全てはエメラルドで飾られていますが」
「それでもですか」
「サングラスが必要というまではないです」
そうだというのです。
「今は」
「そうなんですね」
「宝石は確かに眩いですが太陽程ではありません」
今皆の上にあるそれよりはというのです。
「ですからサングラスまではです」
「必要ないんですね」
「普通にお入りください」
衛兵さんはカルロスと皆に言いました。
「エメラルドの都に」
「わかりました、それじゃあ」
「今から」
五人が笑顔で応えてです、そうして。
皆はかかしと木樵を先頭にして中に入りました、城壁の向こう側にあるエメラルドのの都はといいますと。
立派な建物が一杯あります、都の中央にある宮殿は立派な塔と見事なアーチの屋根がある宮殿があります。緑色の大理石で造られていてしかもエメラルドで飾られていてきらきらとしています。
都のどの建物もです、緑色でエメラルドで飾られています。エメラルドがきらきらと輝いていて眩い程です。
その眩い都の中に商店街があって皆そこで色々なものを買っています、都の人達の服も売っているものもどれも緑です。
その緑を見てです、ナターシャは夢を見ている様な顔で言いました。
「もうね、ここにいるだけでね」
「どうしたの?ナターシャちゃん」
「こんなに緑に囲まれているとね」
この色にだというのです。
「信じられないわ」
「そういえばロシアって」
「そうなの、雪と氷ばかりでね」
ロシアはとても寒いです、だから自然を見てもそうしたものばかりなのです。
「緑はちょっとしか見られないの」
「春と夏があっても?」
「少しだけなの」
その春と夏の期間がです。
「ほんの少しで
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