暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
エピローグ〜After Day〜
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れは“界律”が何らかの理由で拒んでいたんじゃないかな・・・?――

とのこと。ルシル君はまた“界律”によって裏切られた。シャルちゃんの想いもまた同様に。ようやく無人世界にたどり着き、私たちは軌道上で待った。ルシル君の言った蒼の極光が生まれるのを。でも、どれだけ待っても蒼の極光が生まれることはなかった。その時にはすでに全てが終わった後だったから。シャルちゃんも消えて、フェイトちゃんが来るのを待っていたルシル君も消えた。

(時間切れ。シャルちゃんの言ってたことだ。契約終了後、テスタメントは自分の意思でいつまででも残れない。だから対人契約をするならすぐじゃないといけないって・・・)

フェイトちゃんはずっと泣いてた。ルシル君を幸せにすると約束しておいて、守れなかったって。それからしばらくフェイトちゃんは塞ぎこんでいた。ご飯も食べないで、ただずっとルシル君の写真や映像を観て、ずっと・・・。フェイトちゃんに渡された手紙。それは第28無人世界で見つかったものだった。ルシル君が最期に残したモノ。

――私を好きになってくれてありがとう。
だから大丈夫。私はこれからも頑張っていける。
だから、フェイトも新しい幸せを見つけられるように、祈―――

そこで途切れていた。最後まで書くことが出来ずにルシル君はこの世界を去ったんだろう。それを読んでフェイトちゃんはすごく泣いた。それから、フェイトちゃんは少しずつ元気になった。今ではルシル君のことを笑って話すことが出来るようにまで。ルシルに恥ずかしい格好をいつまでも見せていられないって言って。
ルシル君。フェイトちゃんは、あれから誰ともお付き合いしようとしていません。やっぱりどうしてもルシル君への想いが無くならないから。ねぇルシル君、私はどうすればいいのかな・・・?

「ただいまーーっ!」

ヴィヴィオが学校から帰ってきた。ドタドタと勢いよくここダイニングルームまで走ってくる。

「ただいま! あ、フェイトママ、おはよう!」

「おかえり、ヴィヴィオ」

「お、おかえり、ヴィヴィオ。朝はごめんね」

「うん♪ ただいま、ルシルパパ、シャルさん」

ヴィヴィオは、私たちの集合写真に映るシャルちゃんとルシル君に向かって挨拶する。シャルちゃん。ヴィヴィオは元気に、そして強くて優しい、素敵な子になったよ。

「ヴィヴィオもお昼ごはん食べるよね?」

「食べるーー♪」

シャルちゃん、ルシル君。二人が護ってくれたこの世界で、私たちは今を生きています。大変な事もあるし、辛い事もあるかもしれないけど、それでもきっと幸せな日々が訪れると信じて。

「それじゃあ先に手を洗っておいで」

「はぁ〜い!」

だから、よかったらこれからも見守っていてください。私たちの大親友。シャル
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