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真・恋姫無双 矛盾の真実 最強の矛と無敵の盾
反董卓の章
第22話 「…………よっ、兄弟」
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う)

 周囲は未だ地獄絵図。
 この炎の蛇は、記録にあった龍脈の『炎蛇』だろう。

 どういう理屈かしらないが、この状況は龍脈が刺激されたことで起こっているはずだ。
 では龍脈を沈めるにはどうするか。

「先輩がいればな……」

 龍脈の対処もわかったかもしれないが。
 とにかく、避難をさせつつ唐周を追うしかない。

「よし……」

 とにかく戦場へ。
 そう思った時だった。

「お待ちなさい」
「……? げっ!?」

 声をかけられ振り向いてみれば、そこにいた異様な人物に思わず声が上がる。
 戦場に不釣り合いな裸の男がそこにいた。

「だ、誰っ!?」
「あら。やっぱり姿を見るのは、初めましてになるのね」

 変なカマ言葉の筋肉質の男の声を、俺は知っている。
 だが、次の瞬間、俺はその男の姿の衝撃など忘れていた。

「あ………………」

 思わず出た驚きの声。
 それは、その男の隣にいた人物を見たからだ。

「…………よっ、兄弟」

 ――北郷一刀。
 俺のオリジナルであり、兄弟として育ってきた俺の分身。
 その姿を見て――俺は、涙を流していた。

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