暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
サヨナラじゃなくてアリガトウとキミは 〜Testament〜
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†††Sideシャルロッテ†††
無人世界軌道上――宇宙空間で、なのは達の乗る艦が来るのを待つ。
「いい? どんなまずい状況になっても絶対に自分を犠牲にするような真似はしないこと」
宇宙空間に漂いながら隣に居るルシルに注意しておく。折角フェイトと結ばれるというのに、こんなところで斃されてしまっては意味がない。テルミナスの計画からしておそらくルシルを斃そうとはしないはずだけど、万が一もある。
「了解だ。私とてフェイトに誓ったからな」
「・・・信じるよ。絶対に無理はしない」
「誓おう。絶対に無理はしない」
ルシルの目を見る。その目に宿るのは、テルミナスを斃すという決意と、生き残るという覚悟だ。
「・・・うん。あ、そうだ。ねぇ、ルシル」
「ん?」
「私ね、テルミナスに1つだけ感謝している事があるんだ」
そう言うと、ルシルも笑みを浮かべて「私も、奴には1つ感謝している」って私と同じことを言う。たぶん同じことを考えているに違いない。絶対そう。
「テルミナスに言ってやれ。どんな顔をするか楽しみだ」
「あはは。そうだね」
格上のテルミナスとの決戦前だけど、私たちは落ち着いている。
『ルシリオン様、シャルさん』
位相空間内で待機しているマリアからのリンク。どうやらテルミナスのお出ましのようだ。
「なのは達の艦、到着まであともうしばらく。それまで耐えるよ」
大体17、8分くらいか。かなり際どい時間だ。あのテルミナス相手に約20分も稼がないといけない。でも、絶対に稼いでみせる。ルシルとフェイトのためにも、ね。それ以前に、作戦の成功のためにもそれくらいは稼がないといけないんだし。
「ああ。それでは作戦通りに頼む」
「よっし! 見せてあげようか、アイツのシナリオを超える私たちのシナリオを。とことん後悔させてやろうじゃないの!」
純白の葡萄十字・“第三聖典”と“断刀キルシュブリューテ”を合成する。そうすることで両方の特性を持った武器が出来るからだ。ルシルから教えてもらったことだけど、これはかなり便利だ。
「シャル、全ての複数術式、武装の制限を解いた。どれでも使ってくれ」
「ん。必要になったら使わせてもらうよ」
“聖典キルシュブリューテ”を振るいながら答えるながら守護神の外套を消す。動きを制限されるような物は必要ない。
「行こうか。シャル、マリア」
「うん。準備はいい、マリア?」
『はい、シャルさん。いつでもどうぞ』
位相転移。一瞬で無人世界の大気圏内に進入。一面荒野で本当に何も無い。無人というより無命世界だ。でもその方が良い。必要のない犠牲は出したくない。隣に浮遊しているルシルと顔を見合す。ルシルも漆黒のケルト十字・“
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