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ゲルググSEED DESTINY
第百一話 死を求む愚者
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せる感情の裏には最早世界に対する憎しみすらあった……だからシン。世界の中心としてあるべきお前たちの事が、俺は嫌いだった(・・・・・)

完全に八つ当たりといっても良い。だが、それほどまでに死を迎えれない事にクラウは追い詰められ、絶望していたのだ。感情の抑制が、機械と繋がれたことによって崩壊してしまった彼は理不尽なその怒りを、絶望を、嘆きを叫び続ける。

『クラウ……ッ!?』

その言葉に傷つくシン。兄のような存在として慕っていた彼にそんな事を言われたのだ。動揺するなという方が難しいだろう。動揺を見逃すはずもなくクラウはデスティニーに向けてビームを放つ。

『気持ちはわかるけど、ぼうっと突っ立っていたら死ぬぞ!』

そう言ってキラがデスティニーに体当たりすることで射線から躱させる。シンもその言葉に嫌々ながらも納得を示し、クラウに対して再び敵意を向けた。
そのタイミングを見計らったかのようにクラウは一つのモニターに目を向け、己の時間稼ぎという行為の目的を口にした。

「もうすぐメサイアが発射される。そう、この射線軸上に――――」

『なッ!?』

時間を確かめつつクラウが今まで足止めに専念していた理由――――メサイアの発射を告げられ誰もが驚く。

『それが狙いだったのか!?』

『そんな、メサイアの発射まではまだ時間が――――!』

短い方のインターバルを計算していたにもかかわらず、それよりも短い時間で発射されるという事を聞き、シン達は愕然とする。

『一体どうやって……』

メサイアのネオ・ジェネシスがいくら小型化によって発射時間を短くしているのだとしても明らかに間隔が短すぎる。どこからエネルギーを用意しているというのかと考え、唯一手掛かりとなる情報を知っていたキラが答えに辿り着く。

『核融合炉……ッ!MSだけじゃなく、まさかあの要塞に!?』

「その通りだ。二機のMSに搭載したとは言ったけど、用意したのは機体にだけとは言っていないだろう?予備の小型エンジンとしてだがメサイアにも一基だけ用意されている。尤も、元々は機体用に用意したものだから出力が追い付かなくて、中途半端な代物となっているけどね」

だが、そうだとしても機体用の規格サイズで戦略兵器のエネルギーを賄えるという事実。やはり見て見ぬふりをするにはその力は強大すぎる。

『マリューさん、すぐにこの場から離れて!僕はあの要塞の砲塔に!』

「もう遅い。俺がこの事実を言葉にしたのは逃げられるほどの時間が残されていないからさ。いや、光の翼を持つ二機なら逃げるだけなら出来るかもしれないが、味方を見捨てられるほど君らは非情になり切れまい?」

『クラウ、アンタは!!』

信頼を裏切られ、馬鹿にされ、仲間を殺すと言われて、遂にシ
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