暁 〜小説投稿サイト〜
問題児と最強のデビルハンターが異世界からやってくるそうですよ?
Mission6・@ ~鬼の森~
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アスロール》≠ノ書かれた内容を確認すると、ジンは悲鳴のような声をあげ、黒ウサギは感嘆としたように頷く。
 飛鳥はそれを見て気にかかったのか、二人に質問を投げかけた。

「このゲームのクリア条件、難しいものがあるのかしら?」
「いえ、ゲームそのものは単純なのですが、飛鳥さんの指摘するようにルールが問題なのです。このルールでは飛鳥さんのギフトで彼を操ることも、耀さんのギフトで傷つけることも出来ないことになります…………!」

 ジンの言葉を受けた飛鳥は、険しい顔で黒ウサギに問う。

「…………どういうこと?」
恩恵(ギフト)≠ナはなく、契約(ギアス)≠ノよってその身を守っているのです。これでは神格でも手が出せません……彼は自分の命をクリア条件に組み込むことで、御二人の力を克服したのです」
「すいません、僕の落ち度でした。初めに契約書類(ギアスロール)≠作ったときにルールもその場で決めておけばよかったのに…………!」

 ルールを決めるのが主催者(ホスト)≠ナある以上、白紙のゲームを承諾するというのは自殺行為に等しい。ギフトゲームに参加したことがないジンは、ルールが白紙のゲームに参加することが如何に愚かなことかわかっていなかったのだ。
 これはこちらにとって大きな痛手。クリアするのに大きな障害となることは確実――だとジンは思ったのだが。

「なんで私と耀だけなのかしら」
「…………理解不能」
「え、なに? 俺は何もなしか?」

「……えっ」


 ジン以外の誰も。何も感じなかったのである。
 むしろゲームに参加する者は皆、不服そうに契約書類(ギアスロール)≠眺めていた。

「どういうことよ。なんでダンテには何も制限がないの、腹立たしいわ」
「断固拒否。ルールの改定を求む」
「おいおいおいおい、マジで俺は何もなしかよ。つまんねぇ、これだけか!? ふざけんな、エンターテイナーとしても三流なのかよあのデカブツ!」
「あっちもーちょいルールに書き加えてもよかったんじゃね? ナメてんのか?」
「いや、たぶんダンテさんのことを何も想定に……少なくとも武器を制限するくらいしか頭になかったんじゃないですか?」

 飛鳥、耀、ダンテ、十六夜の四人はルールを指定した向こう側に罵詈雑言をふっかけ、黒ウサギが敵側のはずなのにそれを擁護するという奇妙な構造ができてしまった。
 それについていけないのは……ルールの問題を指摘した、リーダーたるジンだけである。

「あのー……皆さん。なんでそんなに、その……全然焦ってないというか、余裕なんです?」

 恐る恐る、というように訊ねかけるジン。
 彼の疑問に皆が首をかしげたが、やがて「「「「あっ」」」」と全員が理解した。
 そういえば、彼だけだ。あ
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