暁 〜小説投稿サイト〜
問題児と最強のデビルハンターが異世界からやってくるそうですよ?
Mission6・@ ~鬼の森~
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々しい表情を浮かべ舌打ちする。

「ダンテ……」
「もしかして、フォレス・ガロ≠ヘ……」

 二人に続いて飛鳥と耀も事態の重大さを理解したらしい。
 少女二人の問いかけに対し、ダンテはしばらくの間沈黙していたがやがて、

「もう躾けじゃ足りねぇ。狩る&K要があるな、こりゃ」

 とだけ答えた。
 その返答に、その場にいたメンバー全員が凍り付く。
 猫娘だけはいったい彼が何のことを言っているのかわからないという表情を浮かべている。ノーネーム≠フ全員が醸し出す重い空気を察知して、余計に戸惑いを隠せずにいるようだ。

「う、うーん。なんだかよくわかりませんけど、頑張ってくださいね!」
「……おう。ありがとな、勝った後はまたここでストロベリーサンデーもらうから、来た時すぐ出せるようにしてくれよ?」

 猫娘の送るエールに笑顔で応えるダンテ。
 ずっと厳しい顔色だったダンテが表情を和らげてくれたことを喜んでか、猫娘は耳をピコピコと動かして飛び跳ねた。
が、ふと何かが気になったようでダンテに訊ねかける。

「ところで銀髪のカッコイイお兄さん、どうしたんですか? あのとき着ていたド派手な赤いコートは。すごく似合ってたのに……」

 残念そうに唸る猫娘。
 そう、ダンテは昨日の夜から同じ格好のままなのだ。
 トレードマークであったはずの赤いコートは、黒ウサギが今日までに修繕すると宣言していたはずなのに、ダンテはまだ上半身裸の上から黒いスーツを着ている。
 これもこれでカッコイイが、やはり派手さがない。
 しょんぼり、というように耳を垂れさせる猫娘だったが、ダンテは何でもなさそうに返答する。

「ああ、そいつならちゃんと入ってるさ。俺のギフトカードのとこにな」

 トントン、と黒いスーツの胸元を拳で叩き存在を示すダンテ。
 黒ウサギは昨日言った通り、たった一晩でコートを修繕してくれていたのである。

「え? ならなんで今着ないんですか? イメチェンかなにかですか?」

 が、それを聞いた猫娘は首をかしげた。
 もうとっくに直っているのならば、それを収めている必要などない。
 気分で服装を替えているのだろうかとも思ったが、それにしても少々縁起が悪いしあまり似合わない。
 猫娘からの問いかけにダンテは苦笑いすると、頬を掻きながら応える。

「ん〜……まぁ、ゲームの初めに気合いれるため、かね」
「?」

 なんともよくわからない回答だけを残して、そのままダンテ達は六本傷≠フ喫茶店を後にした。







「あ、皆さん! 見えてきました…………けど、」

 黒ウサギは一瞬、目を疑った。それは他のメンバーも同じだったらしい。
 それもそうだろう。誰だって、森のように
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