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問題児と最強のデビルハンターが異世界からやってくるそうですよ?
Mission5・B ~大切なもの~
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」
やれやれ、と小さく息を吐いて悪態をつく。
それにしても、さっきはあれだけキツい口調でダンテと喋っていたというのに、こういう少女らしい一面もあるとは少し意外なものだ。
普段は強気でも、やっぱり女の子か。
そんなことを思いながら、ダンテは彼女に手を差し伸べた。
「ニール。大丈夫だ、何も襲ってこねぇさ。安心しろよ」
ビクッ! と大きく身体を震わせて、ニールは顔をあげる。
するとハッとしたように立ち上がり、涙がにじんでいたその目を急いで拭った。
慌てた様子で自分の格好を直すニール。
まるで先ほどまでの自分を見られまいとしているかのようだ。
一通り身の回りを整え終えたニールは恥ずかしそうに俯き、口を閉じる。
「…………」
「…………」
しばしの沈黙。
そして。
「泣いてないもん」
「何も言ってねぇぞ」
かぁっ、とニールは頬を赤らめる。
「怖かったなら素直に言えばいいじゃねぇか。誰だって慣れなきゃあんなもんビビっちまうっての」
「ビビってなんかない!」
「涙、拭ききれてねぇぞ」
「ッ!!」
指摘されたニールは手を目元にあてるが、どこも濡れてなどいない。
違和感を感じたニールだが、ダンテがニヤニヤと笑っているのを見て自らの失策に気付く。
さっきの指摘はプラフだ。
「だから素直になれっての。別に恥ずかしがることもないんだぜ?」
「うるさい! こんなことで私は怯えたりしない!」
「あのなぁ。なんでそこまで意地張るんだよ」
「意地じゃない! 私は……私は……」
そこでニールは言葉を詰まらせる。
いったい次は何を言いだすのやら、とダンテは呆れた表情で彼女を見つめる。
そして。
「――私は、強くならなきゃいけないの! お父さんもお母さんもいなくても、一人で生きていけるように!」
「!?」
少女の口から飛び出してきたのは、思いもしなかった一言。
ドン! とダンテを突き放すと、そのままニールは廊下を駆ける。
「あっ――おい!」
ダンテが呼び止めるが、彼女は足を止めずそのまま走り去ってしまった。
残るのは沈黙のみ。開け放たれた窓の傍で、月明かりに照らされながらダンテは立ち尽くした。
「……なんだよ、それ」
誰に向けることもなく、ダンテは言葉を漏らす。
父さん。
母さん。
――家族。
自らの恩氏に似た少女は、大切なものを失っていた。
子供の頃のダンテと同じように。失ってしまっていた。
取り返しがつかないほど、重くて大きなものを。
――ダンテ。バージル。誕生日おめでとう――
「――チッ」
無意識のうちに、ダンテは首にかけたアミュレ
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