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問題児と最強のデビルハンターが異世界からやってくるそうですよ?
Mission4・A ~白い夜叉からの試練~
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のの、そこからはチラチラと銀髪がはみ出ていた。
 その隙間から見える眼光は鋭く、そして氷のように凍てついていて、見入られたものは皆恐怖してしまうような迫力がある。
 ガスパーほどでなくともかなり大きなその男は、青のコートで全身を包んでおり夜の闇に紛れている。
 男はガスパーの屋敷にそのまま入っていった。
 堂々と、窓から直接、執務室のところへと。


「グルルルルル、グルルルルルルルルルル……」


 そして彼は、ガルド=ガスパーと遭遇した。
 いや、そう『だった』ものと、と言う方が正しいかもしれない。
 ダンテ達と出会った時の『人間』はもう存在せず、そこにいるのは血に飢えたただの獣のみ。

「……鬼種、か……吸血鬼に血を吸われたらしいな」

 ボソリ、と。包帯の男はガスパーを見据えてつぶやく。
 やがて獣はその男を見つけると、叫び声をあげて跳びかかった。

「GEEEYAAAAAaaaaaaa!!!!」

 しかし、男は全く動じなかった。
 その目は冷たく凍てついたままで、襲い掛かってくるガスパーをまるでゴミでも見るような目で眺めている。
 目の前にまでガスパーがやってきたところで、男が動く。
 目にも見えぬ速度で男の右拳が振り上げられ、ガスパーの顎に直撃した。

「GYA!!??」

 まさか反撃を喰らうとは思っていなかったのか、驚愕で顔をゆがめてガスパーは吹き飛んでいく。
 壁と思い切り衝突したガスパーはそのまま気絶し、何度も痙攣を繰り返していた。

「……力を求め、人間を捨てたか。賢明な判断だ、おまえは間違っていない」

 もはや言葉など届いていないはずなのに、男はガスパーに向かって語り掛ける。

「力が欲しいのなら、くれてやろう。俺もおまえの対戦相手に用がある」

 そうして男は懐から、カードを一枚取り出してガスパーに投げつける。
 カードは突然光りだし、『何か』がガスパーの身体の中へと入っていった。

「……さあ。足掻いてみせろ、止めたくば止めてみるがいい、五か月前のようにな……」

 誰にとも向かうわけでもなく男はそう吐き捨てて、そのまま屋敷をあとにした。
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