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問題児と最強のデビルハンターが異世界からやってくるそうですよ?
Mission4・A ~白い夜叉からの試練~
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も神でもない、まして神格もないというのに、なぜあそこまで強くなれるものなのか……」
苦々しい表情で言っているのを見る限り、相当なショックを当時受けたらしい。
東側最強の主催者≠スる白夜叉からの評価を聞き、ダンテを除く全員が茫然となった。
「うわぁ……ますます戦いてぇ……」
「やめとけ童。おんしが挑んでも軽〜く剣を振られてやられるのが落ちじゃ。といっても本人はもうおらんがの」
「え? いないの?」
耀が気になって白夜叉に訊ねる。
それに対して白い髪の少女は残念そうに首を横に振った。
「ああ。魔の眷属どもを追い払ったらどこかへ行ってしまいおったわ、別れも告げずにな……あの阿呆め、全くこちらの気も考えずに……」
俯き、昔を懐かしむような顔をして魔剣士を罵倒する白夜叉。
その横顔は魔王としての威厳も何もなく、まるで恋をする一人の少女のようだった。
それを見た黒ウサギは驚いたように口に手をあて、十六夜はニヤニヤと笑う。
「へえ。魔剣士のやつ、どうやらとんでもないものを盗んでいったらしいな」
「うるさいわこのたわけ。もう数千年も前のことじゃ、踏ん切りくらいついておるわい」
十六夜のからかいを、白夜叉はフンと鼻をならして受け流す。
雷妖婦といい星霊といい、親父はモテるみたいだな、なんてことをダンテは心ひそかに思った。
そのとき、飛鳥が何かに気付いたようにハッとなる。
「ねえ、どうして魔の眷属がまだここにいるのかしら? 魔剣士が追い払ってくれたんでしょう?」
当然の質問だろう。
伝説の魔剣士が、すべて追い払ってくれたのならば、なぜまたこうして魔の眷属は現れたのか。
そう問いかけると、白夜叉は不愉快そうに顔をしかめた。
「魔剣士は、この世界とあちらの世界の通じる道を塞いだ……しかし、この世界と魔の眷属の世界のつながりはまだ残っておる。ほんのちょっとした小さい穴だが、そこから下級悪魔がやってくるのじゃ……そして時として、奴らは人間を誘惑し、堕落させ、二つの世界をつなげさせようとしてきおった」
「人間を、誘惑?」
「ああ。人は先天的に、魔を恐れる。しかし中には、その力に魅入られ欲するバカがおるものだ……そういう奴らこそ、自分たちの都合のいいように動かしやすい」
ダンテは白夜叉の説明を聞いて、二人の人物と一つの事件を思い出していた。
たった五か月前。彼自身も、その事件に巻き込まれた。
テメンニグルの塔――『恐怖を生み出す土台』とも言われ、かつて魔の存在によって堕落させられた人間が狂気にかられ作り上げた、魔界と人界をつなぐ塔。
スパーダによって封印されたそれは、一人の人間と、一人の半人半魔によって再び蘇った。
その者の名は、アーカム。彼もまた、
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