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問題児と最強のデビルハンターが異世界からやってくるそうですよ?
Mission4・@ ~白い夜叉からの試練~
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か? じゃあ遠慮なく、まずはキスからでよろしく」
「あ、ずりぃぞダンテ! 次俺な!」
「だからもう許さないと申しておりますでしょうがァ――――ッ!!」
スパーン、と。ハリセンで何かを叩く小気味よい音が、噴水広場で二回響き渡った。
********
「まっ」
「待ったなしですお客様。うちは時間外営業は行っていません」
青い生地に、二人の女神が向かい合う旗の立つ商店の前で、黒ウサギ達は立ち往生していた。
ここは箱庭の東西南北に商店を構える超大型商業コミュニティサウザンドアイズ≠フ支店前。この支店に、ダンテ達はとある理由から立ち寄ることとなった。
それは、ギフトの『鑑定』である。
明日にフォレス・ガロ≠ニのギフトゲームが差し迫ったダンテ達は、その勝負に向けて、という意味合いも兼ねて自身のギフトを鑑定してもらうこととしたのだ。
鑑定とは文字通りの意味であり、自分のギフトがいったいどのようなものか、また自分のギフトがいったいどこから由来して出てきた物なのかを調べるのだ。
それによって自身のギフトについてよりよく知り、今後の戦闘に役立てるのだという。
また、どうやら十六夜がどこぞの修羅神仏である蛇を相手に喧嘩を挑んで、水樹の苗というギフトをもらったらしいから、それも観てもらうとのことだ。
(俺もう知ってるから別にどうでもいいんだが……まぁ、いいか。ホームで一人でいたってどうせ暇だしな)
ダンテはというと、どちらかといえばこのことにあまり乗り気ではない。
他の三人はともかく、ダンテは自分の力の由来を知っているのだからそれもそうだろう。
しかし、だからといって他にやることも何もないのだから仕方がない。
ダンテは三人と同じく、水樹の苗を抱える黒ウサギに連れられて、サウザンドアイズ≠フ支店にまで赴いたのだが……
「なんて商売っ気のない店なのかしら」
「ま、全くです! 閉店の五分前に客を締め出すなんて!」
「文句があるならどうぞ他所へ。あなた方は今後一切の出入りを禁じます。出禁です」
「出禁!? これだけで出禁とか御客様舐めすぎでございますよ!?」
……この通り、コミュニティの店員にかなり冷遇されているのである。
コミュニティの名がないことと旗がないことが、これほどまでに大きなハンデになるとはさすがのダンテも予想していなかった。
確かに名前も旗もないというのに相手を信頼するというのは無理がある。このように商業コミュニティからも疎まれてしまうのは仕方のないことかもしれない。
とはいえかなりシビアな環境だ。このコミュニティは本当にこれからが心配になってくる。
ほとんどの支払いを全部ツケでやっているダンテは、自分のことを棚に上げてそんなことを思った。
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