暁 〜小説投稿サイト〜
問題児と最強のデビルハンターが異世界からやってくるそうですよ?
Mission4・@ ~白い夜叉からの試練~
[11/14]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
と、後悔することとなる。


「は? じゃねぇよ。こっちが決闘≠申し込めば、それでいいのか?」

 誰よりも無邪気に、そして凶暴な眼光をその瞳に宿した半人半魔、ダンテが白夜叉に問うた。

「ダ、ダンテ!?」
「なにを言って……」

 飛鳥と耀は、驚愕したようにダンテを見ていた。
 十六夜ですらそれは例外でなかったらしく、目を見開くという彼らしからぬ挙動をとってしまっている。

「……おい、ダンテ。こいつは……」
「ああ、わかってる。サイッコーに強ぇんだろ、このお嬢ちゃんは」

 どうでもいいことのように、ダンテは十六夜からの呼びかけを受け流す。
 そんなことなど百も承知だと言うように、だ。

「ほう。やはりおんしは最初から私の実力に気付いておったか……」
「こちとら女を見る目は確かでね? いい女から悪い女、タフな女からか弱いレディまで全部一目でわかるんだよ……」

 おどけた様子で、冗談を放つダンテ。実際のところはその自身の観点から見た評価によってかなり痛い目にあっているのだが。

「そうかそうか。それはよい目を持っていることじゃのう……して、その目はなんと言っている?」

 ニヤリと口を横に広げて、白夜叉はダンテに問いかける。
 白夜叉本人も、この中で一番に強いのはダンテなのではないかと勘付いていた。
 この空間転移の中でも一人だけ全く動じず、狂喜した様子でこちらを見ていたダンテが只者ではないことは白夜叉も気づいていた。
 しかしそれだけではない。
 ダンテ自身も白夜叉から漏れ出ている凄まじい魔力を感じ取ったように、白夜叉もまた、ダンテの中からあふれ出てくる抑えきれない魔力を感知していた。
 そしてその魔力の禍々しさと凶暴さから、白夜叉も感じた。
 この男は、誰よりも強い。
 この場にいる、誰よりも。
 一族の中でずば抜けての若輩とはいえ箱庭の貴族≠ニ謳われる、黒ウサギよりも、だ。

 普通の者ならば気を失ってもおかしくないようなその威圧と視線を受けて、ダンテは獲物を見つけた獣のように笑って、


「Sweet, Babe!!(イケてるぜ、お嬢ちゃん!!)」


 ゴゥッ!! と。空間が激しく揺れる。

「ッ!!」

 その瞬間、一気にダンテの存在感が巨大化した。
 強大なプレッシャーを全身に纏い、彼の魔力が解放される。
 笑みを浮かべていた白夜叉の表情は一転し、ダンテを信じられないものでも見るかのような目で彼女は見つめた。
 それは、白夜叉だけではなかった。
 十六夜が。飛鳥が。耀が。黒ウサギが。
 その場にいたすべての者が、ダンテに注目する。

「……マジかよ……」
「ダ、ダンテさん……?」

 思わず十六夜は驚嘆の声を、黒ウサギは戸惑
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ