番外、出張中です
IF リリなの編 その1
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無印
「うわっ、危なっ!!」
悪魔の仕事として誰かに召還されて辿り着いたのは周囲の機械が色々と爆発したりしている建物で、目の前には僕を呼び出したと思われる黒髪の女性が倒れている。というか、明らかに召還事故で呼び出されている。だって僕のチラシが無いんだものって、そんなことを考えている暇はなかった。
目の前で倒れている召還主を抱えて建物から脱出を計る。途中、同じ様に倒れている金髪の女の子も抱えて走る。通路を塞いでいる瓦礫も蹴り飛ばし、ひたすらに非常口と思われる方向に走る。
「……ここは?」
「あっ、気が付いたみたいだね」
召還された場所から脱出した僕は二人を連れて人目につかない山奥まで走り続け、そこに収納用魔法陣からコテージを出して二人の看病をしていた。半日程で僕を呼び出したと思われる女性が目を覚ました。
「……神父?なんでここに、いえ、ここは、そうだアリシア!!」
急にベッドから立ち上がろうとして転がり落ちる。
「落ち着いて下さい」
「落ち着いていられる訳無いでしょう!!あそこにはアリシアが、私の娘が!!」
「それって、その子の事ですか?」
女性は後ろのベッドに視線をやるとそこに寝かされている金髪の少女をみて抱きついた。
「ああ、アリシア、アリシア〜〜!!」
既に彼女の息はない。あの建物から脱出する頃には息を引き取った。しばらくの間、女性の絶叫が続く。それが少し収まった所で彼女に語りかける。
「僕は貴女に呼び出された悪魔です。代価を払うと言うのなら、僕はどんな願い出も叶えてみせますよ」
「なら娘を生き返らせてちょうだい!!」
「ええ、構いませんよ。代価が払えるなら。ちなみに死者蘇生はかなり代価が重いですよ。僕としては悪魔、天使、あるいは堕天使への転生をお勧めします。時間の猶予はあと半日はありますから、説明だけでも聞いてから決めて下さい」
本当は魂を確保しているので肉体が腐るまでは大丈夫なんですけどね。出来れば彼女を配下に加えたい。僕達の魔力とは大分違うみたいだけど、莫大な魔力を身に秘めている。是非ともその魔力を研究させて貰いたいし、たぶん彼女は技術屋だ。○○○○さんとも話が合うはずだ。そのためなら悪魔の駒や転生用のトランプの一つや二つ惜しくない。なんなら異変の駒だって使っても良い。
僕は女性、プレシア・テスタロッサに転生に関する事と三種族に関する事を全て話した。そして転生の代価としてプレシアにも転生して僕の配下になってもらいたいとも告げた。プレシアは悩んだ末に娘であるアリシアと共に堕天使に転生した。プレシアにはスペードの8を、アリシアにはスペードの4を使い、堕天使への転生を果たした。
その後、次元の狭間を経由して人間界の屋
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