暁 〜小説投稿サイト〜
問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
乙 F
[1/3]
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
「・・・へえ?」
「これは予言どす。坊やはこれ以上、こちらの攻撃を防ぐことはおろか、私にダメージを与えることも出来ずに負ける。」
「言霊・・・それも、古いタイプか?まあなんにせよ、大した自信だな。随分となめられたもんだ!」
一輝はそう言いながら一瞬で団長の懐に入り込む。
「鬼道流剣術、立ち。三の型。
逆駆け
(
さかがけ
)
!」
そして、あごに向けて下から峰を打ちつけ、脳震盪を狙う。
「ふぅ・・・手ごたえあり。」
明らかにもろに入ったのだが、団長は後ろに倒れながらも、ニィ、と笑い・・・一輝の全身に、深めの切り傷が出来た。
「・・・あれ?」
「「一輝!!?」君!!?」
そんな一輝の様子に飛鳥と耀は声を上げるが、一輝自身はそこまであわてていなかった。
「ほら、いうた通りやろ・・・?貴方では私には勝たれへんで。」
「・・・まあ、このまま行ったら、勝てないだろうな。」
「なにを・・・!?」
一輝は水を高温にして水蒸気をぶつけ、その隙に距離を置き、ギフトカードから量産型妖刀を取り出し、抜刀する。
「つっても、俺にはまだ切り札があるし。・・・人々に知を与えし霊獣よ!」
そして、檻の中の存在を召喚する言霊を、唱える。
「中華の国にて妖怪たちの長となりし霊獣よ!今その身を、我が為に、我が眼前へと顕し、我が命を聞け!」
一輝が殺した、霊獣を召喚する言霊を。
「今ここに顕現せよ、白澤!」
一輝が言霊を唱え終わると、一輝の体から光り輝く霧が出てきて、固まり、白澤の姿をとる。
「な・・・オイ、あれって・・・」
「間違いない・・・霊獣、白澤だ!」
「人間が白澤を召喚したぞー!」
一輝のすぐ横に霊獣である白澤が召喚されたことで、客席が一気に賑やかになる。
「・・・オイ、小僧。何だあの言霊は。我、白澤ほどの存在に我が命を聞け、など無礼にもほどがあるぞ!」
が、白澤はその一輝に対してそんな事を言う。
観客はそれで落胆したような反応を示すが・・・
「うるさいぞ、白澤。」
一輝はそんなこと気にも留めず、白澤に笑顔を向ける。
十人が十人震え上がる、殺気を込めた笑顔を。
「大人しく言うこと聞け。さもないと・・・今度は、あの時以上の拷問をするぞ?」
「調子乗ってスイマセンでした!何なりとお命じください!」
一輝の言葉で白澤が一気に態度を変え、観客席はただの人間に怯える白澤を見て、再び盛り上がる。
大したことないと思っていた人間が、予想以上の大物だった、と。
そして、そんな様子の観客に対して、一輝は芝居がかった口調で語りかける。
全体に伝わるよう、大声で。
「ご来場の皆様!僕の試合、ここまでは相手の実力を知るためにつまらないものになって
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ