11夢
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「今日遅かったけど、なんかあったのか?」
「ううん、ちょっと色々あっただけ」
最近リボーンのお陰か遅刻をしていなかったツナが珍しく遅刻をしたことで、心配する山本だったが、少女のことを話す気のない、いや、話したくないツナは、軽く笑って流した。
「色々って、面倒な事件ですか!?」
しかし軽く流そうとすれば決まって突っ込んでくるのが獄寺だ。そんな彼に、正直ツナはあきれていた。
「違うから!」
本心は、お前が一番面倒な奴だーっと思っているのをいえないでいるツナである。
「本当にそんなんじゃないから。じゃ、オレ用があるから先帰るね!」
獄寺や山本が一緒に帰ると言い出す前に、びゅんっと音が出そうな勢いでツナは学校を後にした。
向かう先は、家ではなくあの病院。
病院に着くと、ディーノはもちろんリボーンもいた。
「来たか、ツナ」
「ディーノさん、あのこの様子は?」
ここに来た理由は、もちろんあの少女が心配だったから。
「大量の出血で血圧の低下が激しい。それに、誰がやったのかは分からないが、的確に急所を突いてる。これで生きてるってのが奇跡なくらいだ」
「そんなに酷いなんて……一体何があったんだろう」
改めて少女の危険性を知る。
一体誰がこんなことをしたのか。誰にしても、許せない。
「ディーノ、こいつに回復の見込みはあるのか?」
やはり気になったのか、リボーンも質問を投げた。しかし、ディーノは黙り込んでしまった。
そんな彼の代わりに側にいたロマーリオが口を開いた。
「ゼロだ」
「え」
「こんな大怪我、普通ならとっくに死んでる状態だ。今生きてるって現状が奇跡なんだ。良くて植物状態、悪くて……死だ」
しばらくの間、重い沈黙が場を支配した。
誰もが言葉を失う。
それを壊したのは、誰もが予期せぬ来訪者だった。
「10代目!」
「ツナ!」
「獄寺君! 山本まで!?」
それは、獄寺と山本だった。
「どうしてここに?」
「10代目に話がありまして家に寄らせていただいたのですが、お母様にまだ帰られてないと言われまして」
「そしたら獄寺が、ツナはここにいるんじゃないかって言い出して、来てみたら本当にいたわけだ」
獄寺のツナ愛恐るべし。
「で、何スかそいつは?」
そしてついに、獄寺が少女に気づいてしまった。
「う……うん、実はね」
ツナは仕方なく、二人に事情を話した。
朝に少女を拾ったこと、そしてその少女が今、とても危険な状態に晒されていると言うことを。
「お、おい、マジかよ」
「どうして教えてくださらなかったのですか!」
この二人の反応は予想通り
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