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足軽
第一章
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「女房もじゃな」
「迎えられるな」
「そうなるな」
「わしもな」
 甚吉もここで言う、その山の様な銭を前にして。
「家を帰るわ」
「そして次にじゃな」
「女房じゃな」
「うむ、丁度よい娘を見付けておる」
 そしてその娘をだというのだ。
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