無印編
第五話 いざ湯の町。温泉へゴーなのだ。
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くじ運を思い知ったか!」
フィアがそう言うと、黒絵だけがへへぇ〜と言いながら彼女にひれ伏す。
「何やってんだよフィア。」
すると、フィアの後ろから春亮が現れた。早速、このはが春亮に尋ねる。
「あの、春亮君。これは一体・・・」
「ああ、実はフィアのやつが商店街の福引で温泉旅行のチケットを当てたんだよ。二泊三日だけど次の休みが三連休だから丁度いいし、行こうと思ってな。」
「へえ、いいですね。でもユーノ君はどうするんですか?」
「それなら大丈夫、ペットOKの旅館だから。」
「ペットって…」
「仕方ないよゆーのん、まだ魔力が回復してないんじゃろ。」
ペット扱いされ、落ち込むユーノを慰める黒絵であった。
旅行当日、春亮達は列車で移動していた。目的地の旅館は比較的近場にあるのだが、やはりそれなりの長旅になるので彼らは暇つぶしにトランプをしていた。ちなみに、ユーノはペットという扱いなのでケージに入れられている。
まず最初に春亮達はババ抜きをしていた。今はフィアが黒絵からカードを引く番だ。フィアが手を伸ばすと、黒絵は一枚のカードを目立つように上に突出させる。すると、フィアは迷わずそれを引いた。
「な!?ジョーカーだと。図ったな黒絵!」
ババを引いてしまったフィアが黒絵を指差しながら叫ぶ。
「そんなのに引っかかるのはあなたくらいじゃないんですかねえ。」
そんな彼女に対し、このはが呆れながら言った。
「なんだと!」
「こら、他のお客さんに迷惑だから騒ぐなって。」
言い返そうとするフィアであったが、春亮に注意されてしまうのであった。
この後、フィアは黒絵が使ったのと同じ手を使ったが誰も引っかからず、ババ抜き連敗記録を更新したのであった。
列車が目的の駅に着くと、春亮達はバスに乗り換えて旅館に向かった。旅館に着くと、早速フィアが大はしゃぎする。
「ハルアキ、ここが旅館か!温泉というのはどこだ。これか?」
「それはただの池だよ。ほら、鯉が泳いでいるだろ。」
「相変わらず騒がしいですね。同じように初めての温泉なのに落ち着いているユーノ君を見習ったどうなんですか。」
「そうでもないですよ。僕もワクワクしています。」
「そう言えばさ黒絵、放浪している時もこういう所に泊まったりしたのか?」
「ウチは持ち合わせを考えてなるべく安い所に泊まっちょったからねえ。こんな立派な所には泊まれんかったよ。」
一同はそうやって喋りながら旅館の中に入って行った。
旅館に入った春亮達は、まず受付へと向かおうとする。
「あれ?春亮君達も来てたの。」
その時、誰かが声をかけてきた。その方を向くと一人
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