1話
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さてと。ウィザードじゃなくて他のヒーローの力を借りるべきかな?)
ウィザードの魔法が汎用性が高い為に多用しているが、相手に気取られずに行動するのに他に適した者が居る為に一瞬だけそう思うが、直ぐに除外する。相手にもよるがウィザードの力は比較的扱い易い。
そんな事を考えながらドアに触れる。鍵が掛かっているのか空く様子は無い。
(……仕方ないか)
修理などの手段は少ないが、どうせ使われていない校舎なのだから多少の破損は大丈夫だろうと考え、
《コネクト、プリーズ》
真横に現れた魔法陣に手を入れてその中からウィザードの専用武器である『ウィザーソードガン』を取り出す。そして、ソードモードのウィザーソードガンをドアの隙間に挿し込み、そのまま振り下ろす。
「よし。っ!?」
それによって開いたドアを開けて中に入ろうとしたとき、彼の直感が警鐘を鳴らす。躊躇する事無く直感にしたがいその場を離れると、上空から黒い翼を生やした黒い髪の女生徒と剣を持った男子生徒が現れる。
「黒い羽?」
一部だけとは言え人間と違う姿。ウィザードを初めとする戦士達の戦った敵の一種かと思ったが、そのどれとも違う。付け加えるなら、二人とも見覚えがある……と言うよりも転校初日の総麻でも覚えてしまう学園の有名人だ。
「あらあら、こんな時間に何の御用でしょうか?」
「いや、ちょっと妙な雰囲気の旧校舎が気になったんでね、先輩」
目の笑っていない笑顔で問いかけてくる女生徒−記憶が正しければ三年の『姫島 朱乃』と言った名前だった−の言葉に答える。ウィザーソードガンを地面に突き刺し、変身用のウィザードリングをさり気無く指に填める。
「それより、あんた達は何者なんだ?」
『それはこっちの台詞よ』
そんな言葉と共に旧校舎の扉が開き中から赤い籠手を着けた少年と白い髪の少女と金色の髪の少女が出てくる。
(同じクラスの『兵藤 一誠』と……『アーシア・アルジェント』……西洋系の苗字は覚えにくいな。二人ともクラスメイトだったよな。あの赤い髪の女は……三年の『リアス・グレモリー』。白い髪の女の子はよく分からないけど……見た目通りの年齢じゃ無さそうだな、服装から言って)
最後に一つ物凄く失礼な事を考えている。
「あなたは何者? ただの人間じゃないのは分かってるわ。答えて、貴方は教会の人間?」
(教会? 言ってる意味は分からないけど……今はこう答えるべきか)
どう言う意味かは理解できないが、それでも相手の問いに答える言葉は手元にある。
「教会って言うのは分からないけど、オレが何者かって言うのは答えようか」
そう言って不適な笑みを浮かべながら今名乗るべき名を名乗る。
「ただ
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