冬の戦争
氷上の襲撃
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能となりますが、慣熟訓練の余裕はありません。
装備機銃はブレダ12.7ミリ機銃2挺ですが、弾頭重量36.5gの弾丸は破壊力に欠けます。
英国から2月に発送されたハリケーン1型12機は、輸送中に1機が墜落。
合州国から発送のブリュースターF2A-1、バッファロー戦闘機44機も間に合いません。
ブリストル・ブレニム双発軽爆撃機12機は間に合いましたが、敵戦闘機に撃墜される危険が多分に存在します。
火力の弱体化したモラン・ソルニエMS406、及び元々機銃2挺のフィアットG50も氷上の襲撃に出撃しますが。
頼りになるのはフォッカーD21とフォッケ・ウルフfw187のみ、と言っても過言ではありませんでした。
20機のフォッカーD21で編成される、第24戦闘機隊。
26機のフィアットG50で編成される、第26戦闘機隊。
30機のモラン・ソルニエMS406で編成される、第28戦闘機隊。
ブリストル・ブレニム双発軽爆撃機12機で編成される、第36戦闘機隊。
3機のフォッケ・ウルフfw187≪ファルケ≫は、第36戦闘機隊に編入されます。
参加部隊の中で唯一、爆撃機が編成する同隊の生還率を上げる為でした。
各飛行隊は劣勢を省みず、100機を超える戦闘機の上空支援を有する海上徒歩侵攻部隊に突撃。
低空からの空対地銃撃は、予想を遙かに超える効果がありました。
打ち下ろしの機銃弾は地球重力の支援を受け、高い貫通力を発揮。
戦車や装甲車も防御の弱い上面を貫通され、炎上する車両が続出しました。
兵士達も頭上から狙撃される恐怖に耐え切れず、大恐慌が生じます。
侵攻部隊は散り散りとなり個別に逃げ惑い、収拾の付かない大混乱となりました。
地上部隊の潰乱を眼にした敵戦闘機の群れは怒りに燃え、撤収に移ったフィンランド機の頭上から襲い掛かります。
不利な体勢に追い込まれる事は想定されていましたが、他に方法はありませんでした。
フィンランド航空隊の各搭乗員達は、各々分散し決死の脱出を図ります。
フォッカーD21、モラン・ソルニエMS406、フィアットG50。
戦闘機達は持ち前の運動性を生かし、敵機を振り切る事に成功しましたが。
最大の問題は、第36戦闘機隊でした。
本来の用法であれば双発の利点を生かし、直進する事で単発の敵戦闘機を振り切り生還出来た筈ですが。
戦闘機に弱い双発軽爆撃機12機を援護する為、双発単座戦闘機は無理を承知で反撃に移ります。
双発軽爆撃機12機の搭乗員、36名の生命を護る為にデンマークの戦士3人は100機を超える戦闘機の群れに突入。
無数の銃火が浴びせられ、全弾を避ける事は到底不可能です
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