第三幕その十一
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「あれがね」
「そうなんだよ」
「遂に見えてきましたね」
「あそこにオズマ姫とドロシーがいるんですね」
ナターシャもその青い目を輝かせて言います。
「あれが」
「来たんだよ、僕達はね」
ジャックもオズマ達がいるその都を見て笑顔になっている。
「オズマもドロシーも他の皆もいるよ」
「じゃあ臆病ライオンもですね」
「チクタクもムシノスケ先生も」
「そうだよ、皆いるよ」
ジャックは五人の問いにすぐに答えてくれました。
「あの都にね」
「グリンダはカドリングにいるけれどね」
つぎはぎ娘はオズの国のもう一人の最重要人物について言いました。
「他の皆は大体いるわよ」
「あの人達に会えるなんて」
「夢みたいだわ」
ドロシーも恵梨香も目をきらきらとさせています、そのうえでの言葉です。
「ボームさんの本だけじゃなくて」
「本当に会えるのね、皆に」
「もうすぐだよ」
ジャックも言ってきます。
「その前に川と眠り花の園があるけれどね」
「川は大丈夫なんですか?」
ジョージはかかしに尋ねました、その川こそはドロシーが最初にこの国に来た時にかかしが危うく取り残されそうになった場所だからです。
その川は今はどうなのか、他ならぬかかしに尋ねたのです。
「あの時は木樵さんが筏を作ってくれてコウノトリさんが助けてくれましたけれど」
「今はちゃんと船があるよ」
かかしはそのことは大丈夫だとです、ジョージに答えます。
「渡し守りの人もいるしね」
「そうですか、それじゃあ」
「川は大丈夫だよ」
「それじゃあ眠り花の園は」
神宝はその場所について尋ねました。
「まだそのままですか?」
「眠り花の園はグリンダの魔法でその力をなくしたよ」
木樵が神宝にお話します。
「だからあそこもね」
「大丈夫ですか」
「そう、安心していいよ」
そうだというのです。
「あそこもね」
「そうですか、じゃあ今のあの園はただ綺麗な場所ですね」
「全く以てね」
「じゃあ」
ここまで聞いてです、神宝も他の子達もです。
安心してです、かかし達に言いました。
「じゃあ今からその二つの場所も越えて」
「エメラルドの都に行きましょ」
「是非ね。エメラルドの国に入れば」
都のあるそこに入ればどうなるか、かかしが今度言うことは。
「そこはね」
「そこはですね」
「緑色になるんですよね」
「青からね」
マンチキンの青が変わるのです、エメラルドの緑に。
「それがまた綺麗だからね」
「色が変わることもですか」
「そのことも」
「一瞬で変わるよ」
まさにそうなるというのです。
「面白いからね」
「わかりました、じゃあそれを見ることも」
「楽しみにしていますね」
五人はかかしの説明に
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