第三幕その七
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「そうしてね」
「私達が先に入っていいの?」
「そうしていいの?」
「こういうことは女の子が先にしないとね」
つまりレディーファーストだというのです。
「だから先に入ってね」
「僕達はここにいるから」
「女の子達は先にね」
ジョージと神宝も二人に笑顔で言います、先にお風呂に入ってと。
「そうしてね」
「先にね」
「いいことだよ、女の子は大事にしないと駄目だからね」
木樵も五人に笑顔で言いました、それはとてもいいことだと。
「君達もそのことを忘れないでね」
「jはい、これからもそうしていきます」
「女の子は大切にします」
男の子達も笑顔で応えます、こうしてまずは女の子達が先にお風呂に入ることになりました。そして五人だけでなくです。
お婆さんはかかし達にです、こう言うのでした。
「さて、かかしさん達はね」
「僕達は?」
「かかしさんは中の藁を新鮮なものに取り替えてね」
「あっ、そうしてくれるんだ」
「身体全体をつぎはぎ娘さんと一緒に洗濯をしますね」
かかしとつぎはぎ娘はそうしていつも綺麗にしているのです、お風呂に入る必要はありませんが清潔にしているのです。
「そうしますね」
「ううん、僕達にもそうしてくれるなんて」
「あんた達いい人だね」
かかしだけでなくつぎはぎ娘も言ってきます。
「藁だけじゃなくて洗濯もしてくれるなんて」
「有り難いね」
「ジャックさんの服もね」
お婆さんはジャックが着ている服も見て言いました。
「洗濯するよ」
「明日の朝早くに洗濯するんだ、婆さんは」
お爺さんはこう言います。
「だからかかしさん達は明日朝早くにお願いしますね」
「すいません、お世話になります」
ジャックはお爺さんの言葉にとても明るい顔で応えました。
「綺麗にしてもらいます」
「遠慮はいりませんよ、毎朝洗濯してますし」
お婆さんはジャックに笑顔で応えます。
「お気になさらずに」
「木樵さんは油ですね」
「自分でやるから僕のことは気にしないでね」
木樵はお爺さんんに明るく返します。
「それでね」
「わかりました、そのことも」
こうして五人もかかし達もそれぞれの身体を綺麗にするのでした、まずは夜に五人がお風呂に入ってです。
かかし達が朝に洗濯をしてもらいました、それが終わってからです。
一行は笑顔でお爺さんとお婆さんにお礼を言ってから別れました、そうして再びエメラルドの都まで歩いていくのでした。
その再開された旅の中で、です。恵梨香はかかしに尋ねました。洗濯をしてもらって新しい藁を入れてもらったかかしはうきうきとしています。
「かかしさんさっき洗濯してもらいましたね」
「うん、そうだよ」
その通りだと答えるかかしでした。
「見ての通りね」
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