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最不人気使いの最強戦士
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は、毛先がふわりと広がるような形でツインテールにされている。しかも毛先はピンク色だ。蜂蜜色にカスタマイズされた瞳を持つ顔は、ちょっと今まで見たことがないほどに整っていた。装備は女性用の物だし、きちんと胸部は盛り上がっている。

 ――――うん。ほぼ間違いなく激レアな女性プレイヤーである。しかもさらに激レアな美少女である。

 SAOでは、ゲーム開始初日にプレイヤー全員のアバターの容姿が、リアルの容姿に戻されている。これはハードである、今は俺達の命を縛る死の枷、《ナーヴギア》のフルフェイスメット型構造によるものと、SAOの初期セットアップ時に、体の動きをチェックする為、と偽って導入された《キャリブレーション》という自分の体をぺたぺたさわる行為によって再現されたもので、その再現度は相当の精度の物であり、特に顔の大まかな造形はほぼ100%といっていいほど完璧に再現されていた…もっとも、デスゲーム化後のSAOのアバターでいじれるのもまた、その顔の目の色と髪の色、そして髪型だけなのだが…。ちなみに複数の色によるトーンカラーリングを行う着色アイテムは非常に高価なので、目の前の女性プレイヤーは結構…嫌な言い方になるが…やり手、という事になる。

 容姿が元に戻る、という事は、性別も元に戻るという事である。SAOの女性プレイヤー比率は全体の三割にも満たない状態となり、その多くが今もまだ第一層の《はじまりの街》に籠っているか、中層にいるかだろう。最前線で活躍している女性プレイヤーはさらに少なく、俺が知っているのは《血盟騎士団》の副団長・《閃光》アスナくらいである。

 ちなみに余談ではあるが、性別が違う体を使用していると強い違和感があるらしく、とくにフルダイブゲームであるSAOではそれが顕著だ。さらにはアーガス社内の開発チームによるテストでは、長時間異性の体を使用したプレイヤーはログアウト後に激しい不快感を覚え、さらには精神が多少使用していた体の性別に引っ張られるという危険な研究結果が出たという。デスゲーム期間中に異性の体を使って不快感を得る事の無いように、性別が元に戻されたのは、開発者であり、デスゲームを始めた張本人でもある茅場晶彦のわずかな慈悲だったのだろうか。

 とにかく、女性プレイヤーは凄まじく少ない。その中に本物の美少女などどれだけの数がいるだろうか。熱狂的なファンクラブすらあるアスナを始めとして、両手で数えることができるほどしかいないだろう。もっとも、人によって好みは分かれるが。俺の知り合いには根暗な腐女子じゃないと勃たないと豪語する奴がいる。変態だ。

 と、言うわけで、この目の前の女性プレイヤーは、そんじょそこらのS級モンスターごときよりもよっぽどレアリティの高い存在であると分かっていただけただろうか。……この脳内ナレーションを読んで
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