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久遠の神話
第八十六話 運という実力その八
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「議員候補としてだけでなくタレントとしてもな」
「事業もしていますが」
「そちらでもだな」
「随分と黒いみたいですね」
 つまり暴力団と関係があるというのだ。
「かなり深く付き合っていた様です」
「裏の世界と関わるとな」
「後できますね」
「あちらの世界は表にいれば付き合ってはならない」
 それは絶対にだというのだ。
「絶対にな」
「後で面倒なことになるからですね」
「闇金等もだ」
 代表としてだ、権藤はこれも話に出した。
「幾ら資金に困っていてもだ」
「社長は闇金等には絶対に行かれませんね」
「社員にもそれは言っているな」
「はい、徹底的に」
「裏社会は裏社会だ」
 表とは違うというのだ。
「世の中は表と裏があるがだ」
「この場合の裏はですね」
「関わるべきではない」
 表の世界で生きている人間は、というのだ。
「裏の世界を知らないからな」
「知らない世界に行くことはですね」
「絶対にだ」
 権藤はとにかく裏の世界には拒絶を見せ秘書に述べていく。
「止めるべきだ。知っていてもだ」
「裏の社会とは関わってはなりませんか」
「相手はならず者だ、何を要求してくるかわからない」
「まさに取れるだけを取ろうとする世界ですね」
「そんな世界と関わるとだ」
 それこそ、というのだ。
「後で厄介なことになるし自身のアキレス腱にもなっていく」
「社長の相手となる筈の人にしてもですね」
「芸能界はまだそうした話がある様だな」
「時折聞きますね」
 実際に今の様にというのだ。
「この人以外にも」
「芸能界は昔はもっとあったな」
 こうした裏社会とのつながりがだ。表の世界である筈だがどうしても裏とつながりが出てしまう世界だというのだ。
「代紋が経営している事務所もあったしな」
「映画の手伝いもですね」
「ギャラリーが邪魔しない様にな」
 周りを固めていたのだ、そうした手伝いもしていたのがヤクザ者だったのだ。
「芸能界も時代と共にそのカラーが減ってきている」
「社会全体がですね」
「表と裏に別れてきている」
「いいことですね」
「何故私が裏社会を嫌うか」
 それはどうしてかというと。
「そこにいるのは質の悪い者達だからだ」
「それでなんですか」
「そうだ」 
 だからだというのだ。
「あの世界はならず者の巣だ」
「ヤクザだのゴロツキだの言う人達ですね」
「質の悪い人間程厄介なものはない」
 そのヤクザ者なりゴロツキなりはというのだ。
「私もこれまでよく見てきた」
「そうした相手をですね」
「関わらない様にしているがな」
「若し関わりを持つとですね」
「一見便利だが後で厄介なことになる」
 法外な見返りを要求されたりたかられたりするからだ、それでなのだ。

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