第8話
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り今を考えたらいいんじゃないかな?」
麦穂「そう…ですね。今はまだ敵が多い織田家を支えるのが精一杯ですしね」
竜司「そういうことだ。しっかし、麦穂と壬月はもう面識はあるものの、ほかの面子はまだ面識はない。まさか…皆壬月みたいな人物ではないだろうな…」
麦穂「そんなことはありませんよ?壬月様は織田家一の家老の責任感もあって、竜司殿には随分警戒されてたようですけど…本当はお優しく、面倒見の良い方ですよ。他の家臣達も皆優しく、良い子ばかりです」
竜司「まぁどちらにしろ、模擬戦は避けられないだろうとは思うが、会うのが楽しみだ」
麦穂「ふふっ竜司殿らしいですね」
竜司「どんな時でも、バカみたいに肩肘張ってるより、前向きに考えたほうが気が楽なだけだ」
麦穂「それはそうですね。うふふ…」
竜司「そう言えば麦穂は…」
麦穂「はい?」
竜司「いや、初めて会ってまだ日はそこまで経っていないが、本当にこの呼び捨てでいいのか?いやまぁ今更って気はするんだけど…」
麦穂「何をおっしゃいます?あなたは久遠様のお側に仕えるお方。久遠様の夫になるということは、私からすれば主筋にあたります。あなたも私達の上司と同じということです」
竜司「かの丹羽長秀殿の上司…ね。実感がわかないな」
麦穂「ふふふっ」
竜司「ん?どうした?」
麦穂「鬼と戦っている時や、私達が襲った時は誠に凛々しかったのに、今は少年のようで、少し可愛く…い、いえいえ!何でもありませんよ!」
竜司「何言っているんだか…そう言えば聞きたいことがあった」
麦穂「はい?なんでしょうか?」
竜司「麦穂は俺が久遠の夫になるのは、反対ではなかったか?久遠の屋敷の時も手加減したとは言え、一応痛めつけたつもりなんだが」
麦穂「そう…ですね。当初は反対でしたけど、鬼と戦う竜司様を見て、話してみて、今になれば久遠様の仰っていた言葉の意味がわかります」
竜司「久遠はなんと?」
麦穂「久遠様は、竜司殿の瞳は他の者とは違うと、その目を見れば竜司殿の為人がわかると」
竜司「ふむ…で?俺の為人を見た麦穂の評価は?」
麦穂「竜司殿と向き合い、言葉を交わし、そして鬼と戦う勇姿をみて悟ったのです。この方は悪い方ではない、本当に人のために戦っているのだなと」
竜司「それが俺の使命であり、依頼だからやっていることだ。別に誰かのためにやってる訳ではないさ」
麦穂「むぅ…そういうこというの、意地悪です」
竜司「それは失礼。まぁここは信用されたということで今は喜んでおくよ」
麦穂「はい。そうしてください」
次第にとある部屋の襖の前に着き、そこで止まる。
麦穂「では…こちらが評定の間でとなります。
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