第十九話
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参加していなかったが、彼らもれっきとしたアインクラッド攻略に携わる攻略組だった。
そしてある日、彼ら商人ギルドは、第十九層《ラーベルク》の非モンスター出現エリアにて休憩中のところを、オレンジギルドに襲われた。
いくら商人とはいえ、毎日のようにダンジョンに潜る歴戦のプレイヤーたちだ。
これまでも、何度かオレンジギルドに襲われたことはあったが、普通のオレンジプレイヤーたちに負ける気はしなかった。
……だが、そのオレンジギルドは普通のオレンジギルドではなかった。
レッドプレイヤー。
システムには記載されていないが、自らをそう呼ぶ……殺人者集団だった。
後に、笑う棺桶《ラフィン・コフィン》と呼ばれるようになるそのレッドギルドに襲われ……その商人ギルドは、壊滅した。
その頃のショウキは、リーダーであるPoHと交戦して善戦するも、当時の日本刀を斬られて敗北。
一人だけ、転移結晶で脱出し、グリーンプレイヤーたちにレッドギルドの危険性を伝えた。
それからショウキはしばらく行方不明になり、第四十二層攻略戦から、ボス攻略に参加するようになる。
漆黒の和服とコートに身を包み、銀色に輝く折れぬ日本刀を持ちながら、当時の商人ギルドと同じように活動していくショウキは、いつしか傭兵《銀ノ月》と呼ばれていた。
人助けやレアアイテム等の採集をしつつも、ショウキは商人ギルドの仲間を護れず、結果的に逃げてしまった悔やみと、笑う棺桶《ラフィン・コフィン》……いや、その首領たるPoHへの復讐心を忘れなかった。
そして、今。
その復讐の対象である、PoHが俺の目の前にいる――!
「墓参りしてる時にお前と会うとはな……ナイスな展開じゃないか……! 敵討ち、させてもらおう……!」
「オレも同じ気持ちだぜ、この日に斬り損ねた奴を斬れるんだからな……さあ、イッツ・ショウ・タイム」
笑う棺桶《ラフィン・コフィン》の連中が、人を殺す時に好んで発するという台詞をPoHが吐き、戦闘が開始される。
「《縮地》!」
先手は俺の縮地。
縮地は先の戦いで使ったため、PoHが覚えていればもう存在は割れているが、使わないで勝てる相手ではない。
遠慮なく使ってPoHの視界から消え、斜め後ろからPoHに肉迫し、銀ノ月で斬りかかる。
「ハッ!」
PoHは鋭く息を吐き、縮地の速度に反応して自らのメイト・チョッパーで俺の銀ノ月を防ぐ。
そして、そのまま返す刀で銀ノ月自体を攻撃した。
恐らくは武器破壊を狙ったのだろうが、甘い。
ぶつけたことによる金属音は響くが、それだけだった。
「俺が鍛え上げた自慢の愛刀は……お前に破壊されない剣だッ!」
反撃として横一文字に、銀ノ月による一太刀をP
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