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久遠の神話
第八十五話 消える闇その十二
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 執事もだ、ここで言う。
「私も妻とは何かあれば」
「奥さんはお元気か」
「はい、癌も回復しまして」
 それでだというのだ。
「よくなってきています」
「それは何よりだ」
「それでは今日も」
「帰る、この家にな」
 そう話してだった、権藤は。
 家を出た、その時に彼だけが見える指輪を見たのだった。幸運を。


第八十五話   完


                            2013・10・12
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