第三幕その六
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「皆いい顔をしているしね」
「あれっ、僕達男前ですか?」
「そうなんですか?」
「いやいや、そうした意味じゃないよ」
お爺さんはジョージと神宝それは違うと返します。
「明るくていい顔をしてるってことだよ」
「明るい顔ですか」
「今の僕達は」
「よくない状況にいたら暗い顔になるんだよ」
そうなってしまうというのです。
「けれど今のあんた達は皆とてもいい顔をしているからね」
「だからですか」
「いい状況にいることがわかるんですね、僕達が」
「そうだよ、それじゃあね」
それならというのです、五人に。
「そのままの顔でいられる様にするんだよ」
「これからもですね」
「そうだよ」
お爺さんはカルロスにも言いました。
「明るく過ごすんだよ」
「それじゃあこれからも」
カルロスはお爺さんの言葉を聞いて四人を見ました、自分と同じ明るい顔をしている皆をです。
そのうえで、です。皆に言いました。
「宜しくね」
「うんj、楽しくね」
「友達でいようね」
四人もそのカルロスに応えます、その五人にです。今度はお婆さんが満面の笑顔でこうしたことを言ってきました。
「お風呂もあるからね」
「あっ、そういえば私達って」
「最近ね」
恵梨香とナターシャがここで気付きました。
「お風呂に入ってなかったわね」
「オズの国に来てからね」
「何日も歩いていたけれど」
「お風呂に入ってなかったわ」
「そうだよね、そういえば」
「僕達オズの国で一度もお風呂に入ってないよ」
「水浴びはしたけれどね」
男の子三人もこの国に来てからお風呂に入ったことがないことに気付きました。ただ毎日水浴びはしていました。
「お風呂はね」
「それはね」
「だったら是非お入り」
お婆さんは五人ににこりとして入浴を勧めます。
「それであったまるといいよ」
「有り難うございます、それじゃあ」
「お風呂も」
「遠慮はいらないからね」
お風呂もだというのです。
「あったまるんだよ」
「湯船のお風呂に入るとね」
恵梨香がここで言います、それはどういったものかということを。
「あったまるだけじゃなくてほっとするから」
「いいのよね」
ナターシャも恵梨香に応えて微笑んで言います。
「私はサウナも好きだけれど」
「ロシアではサウナの方が多いのよね」
「そう、お湯のお風呂よりもね」
ナターシャのお国ではそうだというのです。
「暑くて汗をたっぷりとかけてね」
「あったまることが出来るのね」
「日本だとお湯のお風呂が多いわよね」
「うん、日本でお風呂っていうとね」
お湯のお風呂だとです、恵梨香はナターシャに答えました。
「そっちよ」
「そうよね、私も日本のそのお風呂が好きになってるから」
「
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