プロローグその6:運命との出会い(後編)なんじゃね?
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い位置、徐々にではあるが成長の兆しが垣間見えるなだらかな二つの丘の片方に。
主の意思と勢いを失った槍一の右手は幸か不幸か彼女のその小さな胸の膨らみを「ふにっ」と掴んでいたのだ。
「……っ」
異性に、しかも、触られてはいけない部位を掴まれた事を認識した少女の顔が段々と赤みが増し茹蛸のように赤くなる。
目には涙を蓄え、少女は少年の方に再び顔を向けると彼は慌てて手を離した。
「……ち」
槍一は慌てて口を開く。
「違う!違う!これ事故!事故だから!いやマジで!!事故なんです……ってぶべら!!」
その刹那、「ゴッ」という鈍い音と共に彼の頬に少女の持っていた黒いデバイスの黄色い猫目石のようなコアユニットがめり込む。
全盛期の王貞治もビックリな見事な一本足打法によって振られたインテリジェントデバイス『バルディッシュ』がジャストミートし、槍一は勢い良く吹き飛ばされた。
「でらべっぴん!!」
意味不明な叫び声を上げて飛翔を開始する槍一。
打球は真っ直ぐ伸びて海鳴市奥の裏山まで一直線。
山の中腹部で土煙が上がったかと思うと1〜2秒程して「ズドン!」という砲弾が炸裂したかのような音が響いた。
「…大丈夫かいフェイト?」
使い魔はそう言ってボロボロと涙を流す主を抱き寄せている。
ユーノは思った「なんだこの状況は」と。
非常に気まずい。
「とにかくここからズラカるよ」
そう言って使い魔は泣きじゃくる主を抱えて転送魔法を発動すると、何処かへと消えていった。
敵ではあるが、この時ばかりはユーノも感謝した。
そうして訪れる静寂。
昏倒を続けるなのはと場外ホームランの打球の如く裏山までファーしたソーイチ。
まずどちらを助けるべきか…。
3秒悩んだ結果彼はなのはを先に助ける事にした。
その後槍一を救助しになのはとユーノが裏山に訪れたのはそれから1時間が経過した頃であった。
裏山に訪れた高町なのはは捲れ上がった土砂に埋もれた友人の姿を見て開口一番にこう言ったそうである。
「……犬神家みたいなの」と
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