第六章
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な)
森にとっても余裕の無い戦いであった。そして使える策もカードも使って使って使い尽くしての勝利であった。
(だがまだ終わりではない。明日のこの時間に笑っているのがどちらかは神のみぞ知る)
彼はそう心の中で言ってベンチを後にした野村はその後ろ姿を黙って見送っていた。
「大方明日の事でも考えとるんやろな。胴上げの後どうコメントするか」
その言葉は半分は合っていたがあとの半分は間違っていた。
「あいつらしいと言えばあいつらしいが。しかしわしにも意地はあるで」
彼はそう言うとブルペンへ電話をかけた。出て来たのはピッチングスタッフの一人であった。
「わしや」
野村は言った。そしてスタッフに問うた。
「あいつの調子はどうや」
スタッフはそれに対し答えた。
「問題ありません」
「よっしゃ」
彼はその言葉に笑った。そして満足した顔で電話を切った。
「これで明日の準備は万全や。どうやら雨はわしに味方してくれたみたいやな」
彼はそう言うとベンチを後にした。両者は戦場を去り明日の決戦に備えて休息に入った。
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