暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第38話 騎獣とティアとカトレア 女って怖い
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ありましたが、数匹で取り合うと流石に耐えられず壊れてしまいました。壊れたフリスビーを見た子供達は、耳と尻尾が垂れショボーンとしています。
「喧嘩するからだぞー。次投げるけど、もう壊すなよー。……そらっ!!」
ロイクが予備で持って来たフリスビーを投げると、子供達は嬉しそうに追いかけて行きました。そして今度は取り合いをせず、ロイクの所にフリスビーを持って来ました。
「よーし!! よくやった!! よしよし」
ロイクが、取って来た子を大げさに撫で褒めます。
(この分なら大丈夫そうですね)
「アナスタシア。行きますよ」
子供達にくぎ付けになっていたアナスタシアを正気に戻し、ガルム舎の中に移動します。オイルーンは昨日と同じ位置に居ました。私は近づき声をかけます。
「オイルーン。今日は……って、ティア?」
突然ティアが、ウエストポーチから飛び出しました。そして目の前のオイルーンと、睨み合いを開始します。野生の勘が働いたのか、猫相手にオイルーンも警戒心バリバリです。
「ティア」「ティアちゃん」
ティアは声をかける私とアナスタシアを無視して、オイルーンに話しかけました。
「犬っころが、ずいぶんと偉そうじゃの」「なっ……ティア!!」
私が止めようとする前に、オイルーンはティアに殺気を叩きつけます。私はその殺気に気おされて、止めに入るどころではありませんでした。
「……ほう。人語を口にするとは言え、猫ごときが無礼だな」
しかしティアは、その殺気を気にも留めずに続けます。
「吾の正体も察せれぬとは、しょせん犬っころじゃのう」
ティアの言葉に、周りのガルム達が殺気立ちます。しかし次の瞬間、ティアの雰囲気がガラリと変わりました。ティアから発せられているのは、オイルーンが可愛く見える位の殺気です。オイルーンは反射的に立ち上がりティアに最大限の警戒をし、周りのガルム達は静まり返りました。(いつものティアじゃない)
「猫……貴様何者だ?」
ティアはオイルーンの誰何に、誇らしげな声で謡う様に答えました。
「吾の名は……ティア。
全ての魔物の祖であり母とされる龍母ティアマトーより、その名の一部を継ぐ者。
漆黒の韻竜 ティアじゃ!!」
私は本能的に名乗りの途中から、アナスタシアを抱えてティアから離れました。そして、それは正解だったようです。ティアが《変化》の術を解き、真の姿を晒したのですから……。
尻尾を入れても50サント無いはずのティアが、7メイル近い巨体になっていました。その身体は漆黒の名を冠す通り、美しい黒で統一されています。顎の付け根には
鰓
(
えら
)
の様な物があり、強靭な足には大きなかぎ爪が…… そして、何より目を引くのが
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