暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第38話 騎獣とティアとカトレア 女って怖い
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は振り落とすがな」
オイルーンの機嫌の良さそうな声に、私はホッとしました。それからオイルーンと少し話をして、ガルム舎を後にしました。
この日の家族の雑談は、オイルーンの事で盛り上がりました。父上と母上も人語を口にする幻獣や魔獣は、数例しか聞いた事が無いそうです。アナスタシアが「あたしも会ってみたい」と言い出し、ディーネは終始ブスッとしていました。ペガサスもレア度で言えば、かなり高いので膨れないで欲しいです。
翌日にアナスタシアの願いを聞いて、オイルーンに会いに行く事になりました。しかし驚いた事に、ティアも付いて行くと言い出したのです。オイルーンが私の騎獣になってくれるなら、ティアとは早めに顔合わせしておいた方が良いので、私は気軽に了承しました。
一夜明けて、私はいつもより遅い時間に起きました。原因は夜なべして、フリスビーを作っていたからです。兵舎から廃棄予定の皮の鎧をいくつか貰って来て、《錬金》で形を加工し綺麗に色付けしました。黒色・灰色・茶色・緑色・青色と、5色各四つで20枚用意しました。ガルム用に少し大きめにして、《固定化》と《硬化》を確りかけて簡単に噛み砕けない様にしました。
ガルムの玩具作りをする私に不満を感じたのか、ティアの機嫌が朝からすこぶる悪かったです。仕方が無いので、鰹節を削った物をあげて機嫌をとっておきました。
先ずは朝食を取り、アナスタシアを連れてロイクの所に行きます。ティアはいつも通り、ウエストポーチの中です。フリスビーをロイクに渡すと、オイルーンと話している間の子供達の相手を頼みました。フリスビーの投げ方や遊び方を、説明しながらガルム舎へと移動します。フリスビードックの話をしたら、ロイクが異様に食いついて来ました。
いきなりやると失敗しそうなので、到着前に3人で少し練習をしました。アナスタシアが、なかなか上手かったです。こうなると、アナスタシアもやりたいと言い出し、オイルーンとの挨拶が終わったら一緒にやろうと約束しました。
「では、子供達の相手はよろしくお願いします」
「任せてください。世話係の意地を見せてやります」
気合十分なロイクが、嬉しそうに応えてくれました。
ロイクが舎内に声をかけフリスビーを振ると、子供たちが勢いよく出て来てロイクの周りに群がりました。子供達は『遊んで 遊んで』『昨日の? 投げて 投げて』『早く 早く』と、ロイクに催促します。
「取ってきたら、もう一回投げてやるぞー。……そらっ!!」
ロイクは掛け声と共に、フリスビーを思い切り投げます。子供たちが追いかけて行き、1匹が見事に空中キャッチしました。しかし良かったのもそこまでで、着地と同時にフリスビーの取り合いが始まってしまいます。《固定化》と《硬化》が掛けて
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