暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第38話 騎獣とティアとカトレア 女って怖い
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貰えないか、ロイクの方を見ましたが、今度はプレッシャーに当てられて固まっていました。(これでは意見を貰うどころではありませんね)

 ……ここは、少し時間を稼いだ方が良いでしょう。ついでに命名のヒントも欲しいです。

「イメージは、どのような形が良いですか?」

「イメージだと?」

 私は一度頷き、言葉を続けました。

「これは私見ですが、名前とは名付ける者がその者に『こう在って欲しい』と言う願いを込めて付けるモノと考えます。ならば、今後貴方が『どう在りたいか』が、名前には重要だと思います。過去を背負い、未来を歩みたいのなら、貴方の過去を聞かせて欲しいです。今後豊かに生きて行きたいのならば、豊かさを象徴する名前が良いでしょう。人間に舐められるのが我慢ならないのなら、あえて不吉な名前を付けるのも良いかもしれません。もちろんフィーリングも否定はしませんが……」

 ちなみにティアは、過去を背負い未来を歩みたいと答えました。

「ほう。面白い意見だな。過去に興味は無いし、一族を豊かにしたいとは思うが、人間に舐められると言うのは面白くない。その中では、不吉な名前が良いな」

 ……不吉な名前ですか。まさか、そう来るとは思いませんでした。私は口元に手を当て、再び考え始めます。

 …………体毛は美しい銀色。そして何より、死を臭わせる雰囲気。……死の銀か。

「オイルーンと言うのは如何でしょう?」

 私は、思い当たった名を口にしました。

「ほう。それで、その名には如何いった意味があるのだ?」

 予想通り聞き返してきました。

「別名“死を呼ぶ銀”と呼ばれる伝説の金属です。魔力を殺す事に特化していて、この金属で作った武器は、精霊・幻獣・魔獣・人を等しく殺し尽くします。そしてその力は、持主にさえ牙をむきます。持主の魔力や生命力さえも殺して行き、その寿命を削り取ってしまうのです」

 ガルムの目が細まりました。気に入らなかったのでしょうか?

「オイルーンか……。気に入った。今この時より、我が名はオイルーンだ」

 良かった。気に入ってくれたようです。そして、重苦しいプレッシャーからようやく解放されました。

「人の子……いや、ギルバートよ。恐れを抱きながらも、その堂々とした立ち振る舞いは見事だ。我は、貴様の事が気に入った」

 やっぱり、取り繕っているのはバレバレでしたか。しかし、これは予想外の展開です。

「それは将来的に、オイルーンが背を許してくれる可能性がある。と言う事ですか?」

 私がそう言うと、オイルーンは一瞬キョトンとしました。

「ギルバートよ。貴様は我の背を、相当高く買っている様だな。しかし、我が背は安くは無いが、そこまで厳格な物では無い。……まあ、気に入らぬ者
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